夏大根などを食害する害虫「キスジノミハムシ」を初めて捕獲しました。
キスジノミハムシ(※写真あり)
長らく畑をやってきて、この日がやって来ようとは!?w
キスジノミハムシを捕獲しました。特に夏大根では、成虫が葉っぱ、根っこを幼虫がぐしゃぐしゃに食べつくしてくれるので、収穫時にがっかりさせてくれる、小さいのにやっかいな害虫です。
先日も記事にしたとおり、この成虫の捕殺は、ほぼ不可能です。捕まえようとしても、一瞬でどこかにいってしまいます。どうやら瞬時にジャンプして、逃げてしまいます。
今回の捕獲結果(※写真あり)
ビニール袋作戦が奏功
なかなか捕まえられないので、5つの方法を提示していましたが、今回の方法は、「ビニール袋で成虫を捕まえる」やり方でした。
ただ、1匹だけ偶然捕まえた、という程度で、いつでもだれでも簡単に、というレベルではありません。
パクチョイを収穫すると、偶然、ハムシがついていたので、ビニール袋にそっと入れて、ビニールの壁を作って、ジャンプで逃げられなくしました。
夕方で動きが鈍っていたのか、以前に散布したニームオイルが効いていた?のか、動きは緩慢に見えました。
ついでにジャンプ力も試してみたのですが、10~20センチの放物線を描いて、ジャンプするのみ。意外と、体相応のジャンプ力でした。。ただ、体のサイズは数ミリと、とても小さくて黒いので、畑の真ん中で飛び跳ねると、完全に見失います。
最後は、指で押さえつけて、捕殺。やっぱり弱ってた?
アブラナ科を食害する害虫(※写真あり)
カタツムリ
夏のアブラナ科を食害するのは、キスジノミハムシだけではありません。うちの畑で一番多いのは、カタツムリかもしれない。カタツムリが最近、卵?を産んで(うかするとこを見たことないけど)数ミリサイズのカタツムリが大量発生していて、サラダミックスや根もの野菜の中で、結構見つけます。
カタツムリも賢いので、忌避剤を置いたところで、それを上手に避けて、歩いて?いらっしゃるので、生半可な薬では防除しきれません。
もっとも有効なのは、防虫ネットを「すき間なく」設置すること。これに尽きます。
アオムシ
アオムシとか、いるんだな~と思った2023年。モンシロチョウは確かにとんでるけど、うちの畑では、今までなかなか幼虫にお目にかかれなかったので、逆に珍しいというか。
これだけボロボロに食害されているのに、アオムシが食べているとは思いもよらず、この1週間で5匹みつけて、今日は5匹もみつけたので、さすがに、マズイなと思い、特に大根の葉っぱを、ウラオモテ、もう一度、念入りに探しました。そういえば、パクチョイは探し忘れてたな。。また今度。
アブラナ科の場合、写真のように、本葉が少しぐらい、食害されても、次の新しい葉が真ん中から次々出てくるので、古い外葉をかけば、そこまで気にする必要もないかなという感じ。
ただ、発芽した双葉の時点で、食害されると、その後の成長が緩慢になったり、枯れたりするので、本葉がある程度出るまでは、健康な葉を死守しましょう。
実験的な防除・捕獲
先日の記事と全く同じ内容ですが、キスジノミハムシを防除、捕獲する方法を考えたので、再掲します。
1)防虫ネット(効果△)
まず、物理的に防除する方法として、防虫ネットがあげられます。ただし、キスジノミハムシは数ミリ程度の甲虫につき、それ以下の網目サイズである必要があります。うちの防虫ネットでは防除しきれてないかも。発見の数日前には防虫ネットをかけていました。すでに中にいたのかな?
また、あぜ板を使った、高うねの根菜エリアに、防虫ネットを”かぶせているだけ”なので、すき間は多いです。
防虫ネットの網目をハムシがすり抜けてしまいそうな場合は、不織布で代用する手もあるかもしれません。
2)黄色粘着シート(効果✕)
黄色をめがけて飛んでくるアブラムシを捕殺する方法のひとつとして知られている、黄色粘着シート。キスジノミハムシがアブラナ科の葉色を目印に飛来するのであれば、このシートは有効かも!?ということで、実験的に急遽設置。これで効果のほどを確かめます。
シートを設置してから、1日経過して確認したところ、小ハエやアブラムシは捕獲していましたが、キスジノミハムシはノーヒット。。何日待っても結果は同じ。
3)ニームオイル(効果?)
成虫は葉の食害、その幼体は土中。ということで、スリップスを連想しました。食欲減退させられれば、被害は最小限にできるかもしれません。葉の裏表にふりかける葉面散布と、土中にもしっかりしみこむように、希釈水を土壌潅水してみます。
ニームオイルの散布間隔について、ダイコー社によると、1週間おきがオススメだそうです。
追記)水やり計画に「夏大根にニームオイル散布」を記載するようにしました。水やり計画に基づいて、これまで合計2回散布しています。次回は6/21
4)えん麦をすき込む(効果?)
えん麦を土中にすき込んでから、種まきすると効果があるということは知っていましたが、えん麦の芽がいまだに出ていません。。もし、えん麦が発芽したら、間に合わないのは承知の上で、大根周辺へすきこんでみます。
5)ビニール袋で成虫を捕まえる(効果△)
栽培株数が少ないのであれば、成虫をみつけ次第、株を覆えるサイズの透明ビニール袋で株を覆って、成虫を捕まえるというのはどうかと考えました。かなり地道な作業になりそうですが、成体を捕まえられたら、快挙かも。産卵されてしまうと、次の戦場は土中になるので、早く成虫を一掃する必要があります。
追記)今回、この方法で1匹捕獲。幼虫が1匹ぐらいは減ったと思って前向きにとらえます。。
6)追記:あんどん(効果〇)
防除の方法として、案外、効果を発揮しているのが、あんどん。支柱を3本か4本立てて、その周りをビニール袋などで囲う方法です。
あんどんの効果としては、防風、防虫、保温などがあげられます。「防虫といっても、上が開いてるんじゃ?」と突っ込まれそうですが、写真をご覧のとおり、大根の中でも一番葉っぱがキレイ。害虫はヨコ方向からやってくる場合が多いのかもしれません。先日、アオムシが1匹ついていたのですが、被害はそれぐらいかも。
防虫ネットで囲んでも、害虫が入り込んでしまったら、連鎖的に被害にあうのですが、あんどんは、たいてい、ひと株に対して、ひとつのあんどんをかけるので、被害は拡大しにくいメリットがあります。ただし、どれぐらいのあんどんが設置できるかがカギになりそうです。