最終更新日 2022.08.02
綿状のものを見るたびに、カイガラムシだと思いこんでいましたが、実は、アオバハゴロモというカメムシの仲間でした。
アオバハゴロモの生態(全体的に写真あり)
正体を知らないと、ただただ気持ち悪いだけの害虫ですが、きちんと生態を知れば、アオバハゴロモの場合は、それほど怖いものではありませんでした。
害虫のもたらす被害
カメムシ目なので、樹液を吸汁する害虫。少数発生なら大きな被害は無いようです。ただ、同じ場所に繰り返し発生する習性があります。
思っていたほど、恐れることはないようですが、大量発生させてしまうと、吸汁により、樹勢が衰えてしまいます。また、同位置で発生を繰り返すことから、少数だと侮ると、のちのち駆除が大変になります。
幼虫と成虫の違い(7/20成体写真追加)
<幼虫>
多くは、白い綿状のものに覆われていて、その中に幼虫がいるのかさえ分からないことも多い。綿状のものを取り除くと、カブトエビかシミのような形状の本体が現れる。1センチほど。危険を感じると、ジャンプして逃げる。
過去、駆除スプレーをしたところ、わたしの顔に飛んできたことがありました。そのときは、得体が知れなかったので、血の気が引きました。。
5月ごろから発生しはじめるようですが、7月でもまだ見かけます。
<成虫>
調理道具のスパチュラ(ヘラ)のような形状のガ。1センチほど。淡い黄緑色。7月ごろから発生。
過去に、どこかで見かけたことはあっても、うちの植栽では、出くわした記憶がありません。とうとう成体を見つけました。同日、サマースノーの若枝で幼虫2匹が並んで吸汁中だったので、この成体も、バラを宿り木にしているというより、現在食事中の可能性は十分あります。
見つけ方
幼虫なら綿状のものが枝葉についていることで、発見しやすい。綿のボリュームは、その時々で違い、あまり綿を発生させていない場合もあり。風通しの悪い茎にとまっていることが多い。
成虫は、通常のガとは、形状が変わっているものの、目立つのでわかりやすいです。
いずれも、複数いる場合は、一列に並んでいるのをよく見ます。
発生植物と時期
オリーブやかんきつで、毎年繰り返し発生していましたが、今年から栽培をはじめた、いちじくやぶどうでも、忘れたころに見かけるので、とにかく、果樹ならなんでも吸汁加害するようです。
オリーブ
幹で幼虫が数匹発生。数年前から何度も繰り返し。枝葉が混み入っている印象はないが、家の外壁と塀の間1mほどで管理していた。風通しは必ずしもいいとは言いきれない。植え替え後、置き場所を変えてからは、発生していません。
南天
7月、株元の茎で幼虫が1匹発生。南天とかんきつが混植するように植えられており、どうしても混み入りがち。この後、すぐに南天の間引きせん定を行いました。
それでもまだ単体で発生しています。引き続き見つけ次第、駆除するようにします。
ぶどう
7月、主茎や、葉の付け根、葉裏に、日時をずらして、1匹単位で幼虫が発生。家の外壁やカーポートで守って、雨に当たりにくくしているので、風通しが悪いと言えば、悪いかもしれない。特に対策ができないので、見つけ次第、スプレーで処理。
いちじく(ビオレソリエス)
7月、茎に幼虫が1匹寄生。花台の横に置いているので、風通しが悪いと言えば、悪いかもしれない。特に対策ができないので、見つけ次第、スプレーで処理。
駆除方法
ベニカXファインスプレーやダントツなどが効くようです。いずれも強力な殺虫成分ネオニコチノイド系化合物の一種クロチアニジン配合
わたしは、幼虫に対して、ベニカXファインスプレーしたところ、飛んで逃げられ、うまく駆除できた気がしなかったので、その後、ハエ蚊用殺虫スプレー「アースジェット」(即効性の、ピレスロイド系合成物の一種フタルスリンとd-T80-フェノトリン配合)で逃げられないように、豪快にスプレーするようになりました。それでも綿で防御できているのか、簡単にやられてくれません。弱って地面に落ちたところを踏みつぶしています。