最終更新日 2023.05.26
夏大根などの暑い時期に育てるアブラナ科で見られる害虫「キスジノミハムシ」を発見しました。
キスジノミハムシ
キスジノミハムシという甲虫が発生しました。久々に見ましたが、家庭のプランター栽培ではあまりお見かけしないかもですね。
小さな体で新芽をあちこち食害しています。成虫はアブラナ科の葉、幼虫はその根を食害します。暑い時期に発生する甲虫で、葉の食害はまだ我慢できますが、特に夏大根のような、アブラナ科の根の表面を、ボロボロに食害していきます。まるで、地中の”エカキムシ”と言ってもいいかもしれません。
この成虫の捕殺は、ほぼ不可能です。捕まえようとしても、一瞬でどこかにいってしまいます。どうやら瞬時にジャンプして、逃げてしまうようです。
実験的な防除・捕獲
これまで被害にあっても、気づくのは収穫時に初めて、というパターンばかりだったので、今回はなんとしても食い止めたいですが、手元には有効な薬剤が見当たりませんでした。
新たに農薬を買う方が手っ取り早いでしょうが、まず手元の資材で効果が出ないか探ってみます。
1)防虫ネット
まず、物理的に防除する方法として、防虫ネットがあげられます。ただし、キスジノミハムシは数ミリ程度の甲虫につき、それ以下の網目サイズである必要があります。うちの防虫ネットでは防除しきれてないかも。発見の数日前には防虫ネットをかけていました。すでに中にいたのかな?
また、あぜ板を使った、高うねの根菜エリアに、防虫ネットを”かぶせているだけ”なので、すき間は多いです。
防虫ネットの網目をハムシがすり抜けてしまいそうな場合は、不織布で代用する手もあるかもしれません。
2)黄色粘着シート
黄色をめがけて飛んでくるアブラムシを捕殺する方法のひとつとして知られている、黄色粘着シート。キスジノミハムシがアブラナ科の葉色を目印に飛来するのであれば、このシートは有効かも!?ということで、実験的に急遽設置。これで効果のほどを確かめます。
3)ニームオイル
成虫は葉の食害、その幼体は土中。ということで、スリップスを連想しました。食欲減退させられれば、被害は最小限にできるかもしれません。葉の裏表にふりかける葉面散布と、土中にもしっかりしみこむように、希釈水を土壌潅水してみます。
ニームオイルの散布間隔について、ダイコー社によると、1週間おきがオススメだそうです。
4)えん麦をすき込む
えん麦を土中にすき込んでから、種まきすると効果があるということは知っていましたが、えん麦の芽がいまだに出ていません。。もし、えん麦が発芽したら、間に合わないのは承知の上で、大根周辺へすきこんでみます。
5)ビニール袋で成虫を捕まえる
栽培株数が少ないのであれば、成虫をみつけ次第、株を覆えるサイズの透明ビニール袋で株を覆って、成虫を捕まえるというのはどうかと考えました。かなり地道な作業になりそうですが、成体を捕まえられたら、快挙かも。産卵されてしまうと、次の戦場は土中になるので、早く成虫を一掃する必要があります。
検証結果
2)黄色粘着シート✕
シートを設置してから、1日経過して確認したところ、小ハエやアブラムシは捕獲していましたが、キスジノミハムシはノーヒット。。厳しいかもしれないですね。
3)ニームオイル
殺虫剤ではないので、中期的に確認していく必要があります。緊急を要する場合は4Lの水に15ccとあったので、なかなかの濃度です。今年初めてニームオイルの香りをかぎましたが、くっさ~w
指についても、食用オイルと違って、水で案外ほとんど綺麗に落ちるものですね。臭いもほぼ消えました。
5/26に散布したので次回は6/2です。