第1弾きゅうりのつるおろしを行いました。たねまき日は、6月18日。定植日は7月5日
今回採用の品種ご紹介
まず、タネを買う際、タネ袋に書かれた、たねまき適期のカレンダーに間に合うようにたねまきをします。勢いで買う前に、必ずタネ袋をチェックしましょう。
四葉系きゅうり「パリQ」
トキタ種苗の四葉(スーヨー)系きゅうり。白いブルームがついて、イボイボしていて、懐かしいきゅうり。今ではまずスーパーに置いてないので、作るのが楽しみ。
現在、ウリ科は、ズッキーニとスイカ2種を育てていて、まだ同じうねに余裕があるため、キュウリでも育ててみようかなという気持ちに。ちなみにうまく育てられた経験はございません。むしろキライになっちゃいました。理由は、摘心すると、元気がなくなって、全枯れしちゃうからです。摘心怖いですw
品種の名前は「パリQ」。パリッとしたきゅうりということで楽しみです。この品種は、子づる孫づる栽培を前提としているようです。つまり摘心せよ、とのこと。。摘心することで、子づる孫づるのやる気スイッチが入るわけです。ただ、摘心が嫌いな人にとっては、つる下ろし栽培(主枝栽培)しちゃダメなんですかね?これもまた実験しなきゃわかりません。
先日、野菜を持ち込んだ先で、こんなものをいただきました。ネットに、とある漬物商品に寄せた味を作るレシピが載ってるとのことで、私もこれをスーヨーで作ることにいま燃えておりますw ごはんと合う~ うま~ これが後引くってやつ。
作業のようす
つるおろし作業は、きゅうりの仕立て方と関係しています。
きゅうりの仕立て方としては、主枝(親づる)を1本伸ばして、ある程度の高さまで伸びたら、摘心(生長点である頂点をカット)。すると、その反動で子づるが勢いよく伸びてくるので、10節目あたりから出ている子づる2本ほどを代わりに伸ばしていく「3本仕立て」があります。
一方、主枝(親づる)のみを摘心せずに、ひたすら伸ばし続ける「1本仕立て」です。主枝だけ残して、脇芽は取ってしまいます。この方法は、いつか、上方に伸ばす余地がなくなってくるため、使い終わった、株元に近い、葉のついていないつるを、地面に遊ばせて、這わせておくことが必要です。地面につるを遊ばせるため、支柱やネットに仕立てていた、つるを地面におろす作業がつるおろしです。
つるおろしビフォーアフター
きゅうりは、順調に生育して、支柱の上まで伸びてしまったつるの先端が行き場を失った状態です。
一方、株元は、きゅうりの収穫を終えて、実がぶらさがっておらず、不要な古い葉っぱもかき終わっているので、つるだけの状態になっています。
株元のつるを地面に這わせることで、株全体を下にさげる余地ができたため、つるの先端は、だいぶ下まで下がってきました。また、きゅうりは上に向かって生育することができます。
この管理方法のメリットは、親づる1本のみを管理すればいいので、非常にシンプルで、つるや葉が混みあいにくいこと。また、つるが切れず、暑さが続く限りは、収穫も長く続けることができる点です。この管理でやるべきことは、つるを時々地面におろしてやることです。
不要な葉かきをするのは、すべての仕立てで共通の作業です。
問題になるのは、このきゅうりを、何を使って仕立てているか。
一番ラクなのは、ビニルハウスのように鉄骨のような支えが外構造にあって、そこから、誘引用のひもをつり下げることができている場合。上からぶらさげられたひもに、きゅうりをまきつけておけば、地面につるおろしするのもラクで施業効率性も高い。
わたしのように、支柱に親づるを固定している場合、巻きづるを支柱から、はぎとる必要があります。これが面倒。わたしの場合、1株あたり5分で作業できるので、そこそこ早いかと思いますが、炎天下の5分もなかなか厳しいものがあります。竹支柱を使っているのも早さのポイント。節から節の間は、下の方が太く、上に行くほど細くなっていて、巻きづるをほぐしやすい。また、MAXの誘引テープを使っているので、誘引作業も数秒で完了。
イボ支柱を使っていると、こんなに早くできないと思います。イボ支柱は、ずん胴で、全面的にいぼがついているので、巻きづるを丁寧に外すのは至難の業です。巻きづるは、面倒なら切ってしまえば、5分よりもっと早く、つる下ろしできそう。その代わり、支柱と親づるを、麻ひもなど使って結んでいく作業にまた時間がかかってしまうでしょう。巻きづるを完全に失っていれば、株の直立を支えるには、誘引ひもだけが頼りになります。
野菜用ネットを仕立てに使っている場合は、つるおろし管理とは無縁で、最悪と言っていいでしょう。。あちこちに伸びた巻きづるを探しては、ひとつずつ、網から外していくことは、この暑さの中、想像を絶するものがあります。つるおろしは諦めて、3本仕立てなどで、短期間に多収を目指して、早くきゅうりを片付ける方が最適です。
今後の管理
葉かき芽かき
できるだけ毎日、不要な葉をかいていきます。藤田テキスト曰く、定植から1か月後がめやす。20節ほどまで伸びていれば、作業開始OK。逆にあまりに早過ぎて、株が幼苗の場合は、草勢を落としてしまいかねません。
また、ウリ科栽培の基本として、つるの初期段階で着いた花や子づるは取り除くというセオリーがあります。栄養をそこにもっていかれて、株が疲れて、貧弱になるのを防ぐため。株元から5~6節目あたりまでについた花や子づるを取ってしまいます。これも上述の通り、ある程度待ってから作業開始。
また、収穫が進むにつれて、第6節目から上の葉も、だんだんとくたびれていきます。不要な葉はどんどんかいていきます。
誘引
うちのきゅうりの様子を観察していると、草勢がある場合、日によりますが、1日15センチほど伸びているものがあります。できたら毎日観察して、支柱や誘引ひもに、こまめに誘引していきます。
きゅうりは、まきづるを伸ばして、自らの葉茎を支えようとするので、誘引は必要なさそうにも思えますが、主枝=親づるや、子づるの勢いがあると、重力に逆らえずに、あらぬ方向に伸びていってしまいがちです。
水やり
早朝か、夕方の水やりを欠かさないようにします。畑の場合は、うね間が湿っている状態が適切。プランターなら乾きが早いため、毎日。
追肥
大きな葉をしっかり展開させることが成功のカギです。水とあわせて、追肥も忘れないようにします。
タイミングのめやすは、定植から1か月後に1回目、初収穫後に2回目、その1カ月後に3回目(楽天Ivy資料より)
過剰施肥を防ぐため、巻きひげを観察し、巻きひげの巻きが甘くなってきたり、細くなった頃が、栄養不足=施肥タイミングのサイン。
分量のめやすは、8-8-8を50g/㎡
つるちゃんによると、プロ農家は、大きな葉を展開している段階から、さらに肥料を与えると、逆に葉が小さくなってくる、その状態を目指して管理しているんだとか。。
病害虫(※写真あり)
プロ農家の方は、過剰施肥による、うどんこ病が怖くないのかなと思ってしまいます。症状が出かかったら、早期に薬剤で抑えてしまうのかもしれません。うちも症状を見つけ次第、住友化学園芸の「カリグリーン」で対処するようにはしています。オーガニック栽培にも使える安心な薬剤です。
きゅうりにつく害虫と言えば、ウリハムシ。この写真も茎をガジガジと必死にかじっている真っ最中。。見過ごす訳にはいきません。ウリハムシは、ふわっと飛んで逃げるので、捕まえるのがなかなか難しい害虫ですが、私はこの撮影後、手で捕殺できました。夕方も活動が鈍るのかもしれませんが、特に早朝は動きが鈍い印象です。害虫パトロールする場合は、早朝をオススメ。
素手での捕まえ方として、葉っぱについていることが多いため、葉と虫を両手で瞬時に挟みこむようにして、一旦手のひらの中に虫をはさんでしまいます。その後、感触で虫の居場所を察知しながら、逃げられないように捕まえてください。わたしはこれで8~9割、捕まえることができてます。
こういった食害跡からウィルスが侵入していって、株を侵すようです。ウリハムシは、ウィルスを媒介してしまう害虫なんですね。
飛んで逃げてしまうので、スプレータイプの殺虫剤で、弱らせてから捕殺するのもありかもしれません。殺虫剤は、使用上の注意をよく読んで、利用の判断をしてください。
関連リンク
きゅうりは初心者向きと煽っているひともいますが、どこが?w でもやってみて失敗しないと、初心者を脱することはできないですからね。
当時の記事に「水やりを夜しない方がいい」と書いてますが、わたしは23年の畑では夕方にしかあげてません。朝行けないのと、早朝ならまだしも、下手に太陽が上がってきた頃にあげてしまうと、土の中でお湯になってしまうリスクがあります。よって、夕方の水やりが今はベターです。
・gardeners’ shop Ivy アイビー楽天市場店
草花の種子ほか、農業用具も一部取扱いあり。対応が柔軟で好印象(だからって、わがままな要求はしないでね)。店独自の栽培メモもあれば一緒に送ってくれます。