最終更新日 2023.07.15
第2畑地で「自生している」落花生をうねに移植しました。ポリポットで育苗中だったラッカセイ「ナカテユタカ」は病状が見られるので、植え付けを一旦保留。。
ポット苗「ナカテユタカ」の病状推測

現在、我が家で落花生「ナカテユタカ」のポット苗を管理しているので、それを畑に植え付けたかったのですが、葉に症状が出ているので、保留にしました。感染の恐れがある場合は、病原菌を畑に持ち込まないようにします。

考えられる症状としては以下の通り。
・スリップスによる食害
・べと病
・そうか病
スリップスによる食害 7/15追記
一番初めにこれを疑いました。うちのプランター野菜は、スリップス(アザミウマ)で毎年、被害がひどかったので。

ただ、その割には、少なくとも10日ほど前までは、これといった症状がなく、現在、ピーマンやオクラもポット苗で管理していますが、症状はありません。スリップスの場合は、紙やすりで削ったような連続した傷がつくような気もするけど、今回は、淡い緑の斑点が出ている箇所が多い。スリップス以外の症状かも。
雨で湿っぽい苗環境=病気の発生源ではありますが、念のため、ニームオイルの濃い希釈水で霧吹きしておきました。
追記7/15)葉の切り取り作業をしていたところ、葉の上に白くて細長い虫が存在するのを発見。スリップスよりもさらに小さくて、動いてくれないと、虫がいることに気づかないレベル。スリップスが卵から羽化したての1齢幼虫は、透明か白に近い色のようなので、可能性は十分あり。スリップスではなく、アブラムシ類かその他の害虫の恐れもあります。スリップス対策として、ニームオイルをできるだけ満遍なく噴霧しておきました。青色粘着シートも設置しておきます。

べと病
ポット苗のきゅうりに、べと病の症状が出ていて、使い古しの用土をラッカセイともに再利用しているので、症状も同じ恐れあり。べと病は降雨等による土についた細菌が、葉に跳ね返って病気が広がります。
ただ、べと病は、ラッカセイとしては、あまりメジャーな病気ではない模様。
そうか病
そうか病と言えば、ジャガイモの実にできるクレーターのイメージ。食べる時に皮をむけば特に問題なしという印象しかなかったけど、調べたところ、ラッカセイの葉にも出るらしい。
症状がひどくなると、葉が巻いてくるのも特徴らしく、写真にそれが見られます。よって、今回はそうか病と当たりをつけて、考えていきます。
この症状は、長雨によって菌が増えることが原因。かといって、雨にあたれば必ず出るのかと言うと、第2畑で自生しているものは、全く症状が出ていない。細菌が潜伏しているかどうかがカギの模様。同じ科目野菜の連作や、不健康な土の再利用は、危険度が増すということですね。
症状が出てしまった葉は、思い切って取り除いて、ごみ袋にいれて処分します。菌由来の症状なので、落ち葉を放置したり、たい肥にしてしまうなど、畑に再び還元しないようにします。バラの黒星病と同じ処理方法ですね。
症状の出た葉を取り除いた後、散布する薬剤としては、「銅剤」で初期防除するのがいいようです。住友化学園芸の「サンボルドー」はオーガニック栽培にも使える商品。
豆類は、花実をつけるまでは、できるだけ乾きぎみに管理するのがいいと思います。とにかく菌が増えやすい環境を作らないようにしましょう。



第2畑で落花生の移植
ポット苗を第2畑に持っていこうと計画してましたが、それは断念。代わりに同じ畑内で自生しているラッカセイを、うねへ移植することにします。
まずは土づくり

第2畑でラッカセイを植え付ける場所は、8mほどのうねを1レーン使用する予定。ここだけ少し草の勢いが弱いのは、下に黒マルチが張られていたのが理由らしい。
ただ、長年放置されている畑を復活させるのは大変です。はびこっている草の層を一度はぎとって、その下から出てきた土を1回耕すだけで1時間半かかりました。劣化した黒マルチが土に埋もれていて、小さな破片になってしまったものを、土から取り除いていくのも一苦労。

しかも土質が田んぼの土となんら変わらない気がして、粘土遊びをしているようでした。。くわを入れる度に、くわに土がまとわりつきます。土に有機物が含まれていないようで、きめ細かいぬるっとした土。空気の層がほぼないです。一回一回、くわについた土を手で外さないと、くわが重すぎるし、くわが土に入りません。
しばらく耕していくと、今度は、キク科の白くて堅い根っこがたくさん出てくるようになって、さらに、くわが入りづらい。野菜の根の生育を疎外するような草の根は取り除いておきます。
しかも予定の8mより長めに耕してしまいました。。
さらに、炎天下30度での作業。。バートルの空調服を着ていてもギリギリ。。

前日に一度だけ耕しておいたうねを、翌日、2回、3回と、さらに1時間半かけて耕します。荒い土の塊が少しだけほぐれましたが、粘土は何回耕しても粘土です。手のひらに握っても、ネチャっと団子のようになってしまい、指で押しても変形するだけで、ほぐれません。
何か有機物を入れたいなと思い、先月草刈りしたときのキク科の茎が大量にあるのが目に入りました。それをうねの片側にタテに並べて、土をかぶせることにしました。片側に並べたのは、真ん中に落花生を植え付けていくため。

堅かった茎も雨にさらされているうちに、分解が進んでいるようで、土をかぶせるだけでも土の改良には多少意味があるかもと思いました。それに、繊維がタテに並んでいるので空気の層も作ってくれそうです。粘土質の土には有効かもと思いました。
ただ、上の写真のように、土が塊になっていて、簡単にはほぐれません。ラッカセイの子房柄が土に入っていくことができるのかどうか、疑問です。梅雨明け後、土が乾燥してきた後、中耕を繰り返せば、ある程度、改善するかもしれない。
土壌改良材
土壌改良材として投入したのは下記の資材。
・ハイパワー苦土石灰(楽天イチネンネットプラス)
・腐植酸(たまごや商店)
・もみがら
ハイパワー苦土石灰(朝日アグリア)

「ハイパワー苦土石灰(朝日アグリア)」という商品はよく出来ていて、苦土石灰がベースでありながら、腐植酸も入っています。また微量元素も広くカバーされている優れた商品ではないのかなと思います。

ハイパワー苦土石灰の成分比
リン酸5、苦土(マグネシウム)10、マンガン0.2、ホウ素0.1、石灰45、腐植酸5、鉄1.5、ケイ酸5.4

施用量めやす50~100/㎡
わたしが今まで微量元素を補給するには、BMようりん(朝日アグリア)や、「ばらの液肥(住友化学園芸)」を使っていました。BMようりんの場合は、大量のリン酸(20)を補給してしまい、肥料成分のバランスが崩れること、「ばらの液肥」は希釈水を作る必要があるため、水が確保できない場所では使いづらいことがデメリットとしてあげられます。
腐植酸(たまごや商店)

ハイパワー苦土石灰に腐植酸(5)は含まれていますが、”純”腐植酸(49)を「追い腐植酸」しておきます。この資材を多少多めに施肥したところで、恐らく障害は出にくいのでは??たい肥の代わりになる資材ですので、弊害はないと見ています。
ただ、有機物がすくない土壌に、腐植酸だけをまいても、土質がどのくらい改良されるのか不明です。推移を見守りたいと思います。
腐植酸の成分比
窒素0.5 リン酸0.2、カリ0.1、石灰3.1、苦土0.3、腐植酸49
施用量めやす120~200g/㎡
もみがら
もみがら単体を手に入れるのは、田舎でもない限り、極めて難しく、購入するととても高い資材です。「牛ふんたい肥」に含まれるもみがらなら、割と手頃に入手できるかと思います。ただし、安すぎる牛ふんたい肥は、バーク樹皮がベースになっているため、裏書をチェックする必要があります。
もみがらは、微生物が数年単位で分解するエサとなるため、たい肥としてもとても優秀。土表面の乾燥を防ぐグラウンドカバー資材としても有効です。
自生している落花生
第2畑でのラッカセイの現状

自生している落花生ですので、品種不明ですが、ポット管理していたものと違って、葉に病状は出ていません。色は割とこの写真に近く、黄色い印象です。
あぜ道や使っていない畑の中で無数に育っていて、使い放題ですが、どの株もとても小さいです。密生したり、雑草が多すぎる、あるいは、土質が堅いのが原因なのかもしれません。
うねに移植

シャベルを使って掘り上げたものを、うねに移植していきました。根っこを傷つけてしまったものは、頂点がだらりと垂れ下がってしまっています。根っこが奪われた分、頭でっかちになってしまっているなら、葉の数を減らした方が、回復が早く、枯れにつながりにくいと思います。わたしは処置せず、そのまま帰ってきてしまいましたが、たとえダメでも、その周りの小さな芽ががんばって育ってくれるのではと思います。
マルチはしていません。草引きが大変になるかもしれませんが、気づいたときに、中耕したり、たい肥を追加するなどして、土壌改良を進めたいと思います。

ラッカセイは他にも無数に生えているのですが、うまく成長しなかったとき、ムダに土地を使ってしまうことになるので、今のところ1レーンのみに留めておきます。
現状、200㎡強もある第2畑の、全21うね中(1うね10㎡換算)、
・とうもろこし 2うね
・さといも 1うね
・落花生 1うね
・黒豆 1うね(地主管理)
まだ16うねも手付かずで残ってます。。
今後の管理
中耕
土質がいまいちなので、たい肥や腐植酸を追加して、気づいたときに耕すようにしていきます。ラッカセイは土の中で豆を作るため、花が咲くまでに、土づくりを完了させておく必要あり。
水やり
加湿に弱いので、水やりはほどほどに。葉が茂って、地面を覆ってくると、極度の乾燥は自然と防ぐことができます。
なお、そうか病が疑われる「ナカテユタカ」のポット苗は、第2畑に定植しません。症状が落ち着いたら、第1畑に持っていく予定。
追肥
8-8-8を購入予定なので、月2回、ぱらぱらっと軽くまく程度に与えます。
摘心
摘心して、枝数を増やしてもいいのですが、栽培が遅れているため、今回は無し。