まだ初夏ですが、バラの花後の植え替えを行いました。
植え替えリポートは前半後半で分けています。後半の今回は、「マッカートニーローズ」と「レオナルドダヴィンチ」をご紹介します。
植え替え前に
鉢バラの植え替え適期
通常の植え替えは、バラの休眠中で、かつ、1月中旬までにおこなうのが良いとされてます。
ただ、気温が上昇してから花期までの間で、1日の水やり回数が1回で済まないようであれば、花後、根っこを一切いじらない前提で、土増しをするための植え替えは可能とのこと。
盛夏の水やりの負担を減らすためにも、バラに酷暑を乗り切ってもらうためにも、春の花後のタイミングで、植え替えをやっておきます。
せん定
植え替えは22年6月13日に行いました。今回の2品種とも、まだ花は咲いていました。花後に剪定を行って、身軽にしてからの方が、植え替えしやすいだろうと思っていましたが、花期の終わりが見通せないので、咲いたままの植え替えを行いました。
花が終わった新枝については、5枚葉を2組残して、あとはバッサリせん定していった結果、のこった枝が数本あるおかげで、どこかバランス悪く見えます。花が終わり次第、高い枝は一旦短くせん定して、酷暑超えと秋咲きに備えさせます。
レオナルドダヴィンチは、花持ちが本当によく、これだけ鉢が小さくても、次のつぼみが常に待機しているような状態でした。これでもだいぶ、花後の枝を思いっきりせん定した状態です。
マッカートニーローズともに、四季咲き性のため、夏超えと、秋の返り咲きに備えて、エネルギーを温存させたいです。そのため、五分咲きで摘んでおくのが、花に優しい管理方法です。わたしはビギナーのため、散り際まで、つい、引っ張ってしまいました。
根張り状況
マッカートニーローズ
びっしりと根が張っています。白いところも茶色いところも、全部根っこです。土の表面には、バークチップを敷いて、直射日光を遮断することで、乾燥を防いでいたのですが、結果、土の表面もすべて根っこに覆われています。
すべてのバラの鉢底には、竹炭を敷き詰めており、水はけ、通気性、微生物の増殖を狙いました。
レオナルドダヴィンチ
こちらも根張りが旺盛でした。写真なし・・
植え替え
鉢
今回はスリット鉢(10号鉢、ただし円錐型なので実質9号)を使用。スリットで、通気と水はけは確保されているので、鉢底には何も敷きません。土を直接敷いていきます。
培養土
土をある程度、鉢底に入れて、平らにならしたら、さきほどの根鉢をそのまま、置きます。空いた空間に土を入れていきます。
使った土は、先日、ロサオリエンティスの商品を手本に、自分で配合してみたバラの土です。👉プレミアローズ培養土~勝手に解析
植え替えの最大の目的でもあった、一番肝心の水持ち効果ですが、やはり赤玉土のサイズが、小粒と言えども、本家よりもだいぶ大きいため、今までより排水スピードが速いです。ただ、鉢容量を大幅にアップできたので、1日1回の水やりで済むようになりました。
ひょっとすると、2日に1回でもいいかもしれないぐらい、水持ちがいいように見えます。22年は、梅雨の中休みで、35度前後の連日猛暑日を迎えていますが、それでもしっとりしているようです。
鉢を取り巻く環境は、
・10号鉢相当での保水ボリューム
・正午過ぎまでの日照で、鉢に直射はほぼ当たらない
・風当たりは強すぎず、バークチップありで、蒸発量は多くないと思われる
といった具合です。土の配合と、鉢の設置環境を考慮したうえで、水やりをしてください。
肥料
今回の肥料の内訳です。鉢サイズは実質9号
写真左から
マグァンプK 40g(6-40-6-15)中粒、肥効1年
カニガラ 4g(4-4-0)たまごや商店
BM溶リン 4g(0-20-0-12)朝日工業、微量元素
魚粉 4g(7-6-0)東商、アミノ酸
カキガラ石灰 4g 微量元素。今回は酸度調整のためではない
ゼオライト 少々 たまごや商店、根腐れ防止
肥料焼けの不安がある肥料は、カニガラと魚粉ですが、土の総量に対して、微量です。実際に植え替えから、数週間経っても、樹勢が落ちる、葉色が極端に変わるなど、問題は出ていません。
わたしは、植え替えの際、肥料の全量を、土に混ぜ込まないようにしています。肥料を入れる分量は決めていますが、鉢のサイズに対して、土の総量がはっきりわかりません。土を何回かに分けて用意しながら、そこに肥料を少量ずつ加えて、最終的に、肥料をちょうど使い切るように調整します。
薬剤
害虫オールスターズ 1g スリップスなどの対策
ベニカXガード 5g コガネムシなどの対策
害虫オールスターズは、どの植物でも、おおむね1回、定植・植え替え時に投入します。バラは上記のとおりです。
ベニカXガードは、薬効1か月、年3回までの施用が認められています。よって、春に1回、コガネムシ産卵に備えて、6~7月と9月にそれぞれ1回ずつを計画しています。
植替え結果
マッカートニーローズは、さきほども紹介したとおり、自分で配合した培養土で植え付けました。
レオナルドダヴィンチは、昨春買っておいた、「ばらの家」のお試し培養土が残っていたので、こちらを使い切る形で、植え付けました。これで8割ぐらいが埋まりました。少し足りなかった分をオリジナル培養土で補いました。自分で配合した肥料は、「ばらの家」の培養土も含めて、全体に満遍なく投入しました。
今後の管理
・酷暑までに花後の剪定。マッカートニーローズは、植え替え後、1週間ほどで、すべての花を摘み終わり。レオナルドダヴィンチは、6/22にようやく最後の花摘み・枝せん定が完了しました。
・植え替え後、すぐにお礼肥え(固形骨粉、日清ガーデンメイト 2-12-7)を投入しました。花は咲かせている状態ですが、肥効が現れるまで日数がかかるので、早めの投入でOKです。置き肥より、土中に埋め込んだ方がいいように感じます。この時期は、特に、長雨が続くと、肥料がずっと濡れた状態になり、有機物特有のにおいが空中にたちのぼって、ハエが寄ってきます。
・秋の返り咲きがある予定。今春は花を長く咲かせてたので、どのぐらい株の体力が回復するかは、わかりません。つぼみや花が中途半端な状態なら、早めに摘み取ることも必要と思います。
・年末12月ごろ、すべてのばらで、冬せん定と、植え替えが必要。