最終更新日 2022.10.18
細長く伸びた、美しい葉色のカレックス(ただし品種不明)と黄金セキショウ。
見た目は似ていますが、植生が異なるため、水の管理に注意すべき組み合わせでした。同じ場所には植えることは難しそうです。
迎え入れた2種類のグラス
何を思ったか、突如、ホムセンで買ってきたカレックス(左、399円)と黄金セキショウ(299円)です。カレックスは、葉の側面に斑入りのグリーンで、カールした葉が特徴的。ボリューム感が出ると、さらにいい感じになるかも。一方の黄金セキショウは、細くまっすぐに伸びたグリーンの葉で繊細な感じ。和のお庭はもちろん、洋にもあいそうな印象。
カレックスとは
カヤツリグサ科 スゲ属(学名Carex)
カレックスとは園芸用グラス類の総称だそうで、バラとかブルーベリーとか、漠然と呼んでいるのと同じことのようです。
「カレックス」という表示よりも、さらに細かい品種が明示されたものか、管理方法が明記されたラベル付きのものを購入しないと、管理がうまくできない恐れがあります。
その理由は、カレックスの多くがショウブのような抽水性を持つ(水辺に植生する)ものと、一部では乾燥地帯で育つもののがあるからです。
今回購入したカレックスは、品種不明ながら、添付のラベルによると「乾燥気味を好みます。日陰や湿りがちな場所に植えないで」とのこと。先日投稿した「多肉の基本」での管理方法でも紹介したとおり、通常は乾いたらたっぷりと、ただし夏場は「土が乾いてから3~4日後にたっぷり水を与える」というのが、水やり時のひとつのめやすになるかなと思います。
植え替えは春(秋もいいと思う)。その際、元肥としてマグァンプK(2年肥効)をいれるか、春秋にハイポネックス山野草2000倍を与える。固形肥料を少量でも可。肥料は必須ではなく、美しい葉色を保つためのもの。
耐寒マイナス10度。暖地なら戸外越冬可。霜対策として、軒下などで管理。
寄せ植えにも最適。
セキショウとは
サトイモ科ショウブ属。常緑性多年草。東アジア原生。
植え替えは春秋。その際、元肥としてマグァンプK(2年肥効)をいれるか、春秋にハイポネックス山野草2000倍を与える。固形肥料を少量でも可。肥料は必須ではなく、美しい葉色を保つためのもの。花期は春。
湿った土質と日陰気味の場所で最もよく育つが、場所を選ばず、剛健で育てやすい。
今回購入した「黄金セキショウ」のラベルによると、「湿り気の多いところを好みますが、少々の乾燥には耐えます」とのこと。置き場所が適切なら、一般的な植物と同じように管理してもいいかもしれません。
ただ、冬場の水管理が今のところ不明。「寒さで地上部は弱るが、春になれば、地際から芽吹く」とのことで、完全に枯れこまないように月1~2回程度水をやることになるでしょうか。
植え替え
購入日は、大雨でびしょ濡れの状態でした。この1週間は、室内の縁側に置いて、カレックスはほぼ水やりをしませんでした。セキショウはチョロ水で、土が湿る程度に何度か与えていました。
カレックス
まずは根鉢チェック。
元土がいったいなんだったのか分からないぐらい、しっかり根が回っています。ポリポットの中で長い月日が経ったように感じられます。
上部の黒っぽい部分は、ポリポットからはみ出していました。かつて根っこだったようです。長く売れ残って、杜撰に放置されていたのでしょうか。見た目は草ですから、飛ぶように売れる植物でないのは分かります。
山野草は成長が遅く、根張りも遅いため、地下部は一切触らないことも考えていいですが、この位根が回ってれば、わたしは少し根をひっかいてほぐしておこうと思います。
熊手で表面だけを少しひっかきます。
少し根をほぐしました。
カレックスの土は、乾き気味になるような性質にしようと思います。
新しい土ばかり使うと、もったいないので、今夏、初見の雑草を実験的に育てていた土。それ以前にも何かを育てていた、使い回しの土です。
バークたい肥、鹿沼土、赤玉土の混合。比率にして4:3:3ぐらい。このままの比率で使ってみようと思います。鹿沼土の中粒の大きさとその多さが若干気になりますが、水はけがよければいいので、多少の混入は気にしないことにします。
これからの時期は、元肥を入れても吸い上げられないと思うので、入れませんでした。
使った鉢が縦長で、スリット鉢ではないこともあり、鉢底に鉢底石を入れました。さらに浅植えにしました。根鉢の肩が出るようにして、根が呼吸しやすくしています。
乾燥状態が続くと、葉先から枯れるようです。植え替え後に、枯れた部分をはさみでカットしました。
黄金セキショウ
白く柔らかい、若い根が出ています。この根鉢は崩さない方がいいと思いますので、そのまま植え替えます。
水持ちのいい土にしたいので、バークたい肥、腐葉土、赤玉土小。3:3:4の割合で配合しました。本来はバークたい肥を使う必要はありません。
11月から寒さが厳しくなる予報なので、元肥は入れませんでした。
セキショウは浅植えにはしませんでした。
これからの季節は水枯れしにくいですが、使用した鉢が小さいこともあるので、もみ殻でカバーしておきました。見栄え重視ならウッドチップなどでもいいかもしれません。なお、鉢の材質はプラスチックです。鉢底石は敷いています。
カレックスの置き場は、日当たりのいい場所がいいですが、植え替え後だけ、日陰で1週間ほど、休ませる予定です。