最終更新日 2022.12.28
アボカドのことを調べたい方がアクセスしてくださってるようなので、少しでも参考になればと思い、現状の報告と、葉焼けに関する個人的見解、落葉対策についてお知らせします。
アボカド・ハスとは
中米原生。クスノキ科ワニナシ属。熱帯の常緑樹(落葉樹ではない)。クスノキ科からも分かるように大木になる。スーパーの食品売り場で販売される、安いアボカドは、99%ハス種。耐寒性は低い。
自家結実性はほぼ無し。2品種栽培して結実させる。ハス種との受粉相性は、ベーコン・フェルテ・エッティンガー種のいずれか。開花期はいずれも春。ただし、イシヅキちゃん情報によると、実生からできる果実は、そもそもほぼ成らないか、アボカドに似つかない何かができる恐れあり。ということで、すでにアボカドの果実をならせること自体あきらめた方がよさそう。。確かにそれは理解できる。野菜から採れたタネでわたしは経験済みなので、アボカドに関しては、接ぎ木必須と考えておきましょう。接ぎ木苗は、楽天のグリGOなどで購入できます(ただし高値です)
現状
こちらの幼木は、スーパーで買ったアボカドのタネを、土に植えて芽出しした、実生根です。幼木と言っていいのか分かりませんが、樹高は140cm超。一番下についた葉の辺り(60cm付近)が今年5月時点の樹高でした。倍以上の成長です。昨年からの様子も考えると、倍々で伸びていくのかもしれません。このままだと来年は3m越え必至!?w もはや待ったなし、摘心は免れない状況です。でも摘心をすると樹形が不格好になりそうで、躊躇しています。
ちなみに下の写真が、今年22年春の様子。まったく別の苗に見えます。
アボカドは、一度落葉した部分の節からは、新芽は出ないようです。歯抜け状態になってしまうので、できるだけ落葉は避けたいですね。
頂上部は、12月になってから展開してきました。ご存じの通り、2022年は12月から急激に気温が下がりました。それでも、室内管理を基本としながら、暖かい日中は、できるだけ日光に当てるようにしていれば、元気に成長している様子。ちなみにアボカドを置いている部屋には暖房は一切効いていません。あまり屋外と変わらないかもしれませんが、寒風にさらされていないことが重要ではないかと思います。
添えている支柱はしっかりと太いものにして、鉢も風で倒伏しないように、支柱とカーテンレールなどを麻ひもで結んで固定しています(日中、窓を開けていることも多いため) いくら支柱を立てていても、風当たりが強すぎる場所は避けましょう。大きな葉が煽られて、ボロボロになって傷みます。
頂上部の下部分の葉。この写真付近の葉は、1枚33センチありました。両手をパーにして並べたサイズがそれぐらいです。他の葉はもっと小さいです。
それには理由がありまして。
長らく、日当たりのいい2Fのベランダで育てていましたが、成長するごとに、風にさらされる面積が広がっていき、葉がもげそうでした。そこで1Fのバラが育っている日当たりのいい場所に逃がしましたが、季節がめぐって、いつの間にか、頂上部付近にしか日が当たらなくなっていました。すると、その部分の葉だけが巨大化したようです。環境に順応した結果なんですね。その頃は、地面と水平に葉がピンと生えていましたが、やがてだんだん重さもあってか、葉がお辞儀したまま常態化しています。水不足ではありません。
葉先が欠けている部分は、葉焼けして、チリチリになった部分だけが、枯れ落ちたものです。焼けなかった部分は、引き続き、光合成をおこなっているようです。
多くの植物は、水不足になった場合、たいてい、枝や葉がお辞儀した状態になりやすいと思います。アボカドも水不足になった場合、まだ確信が得られてないのですが、葉がお辞儀状態になることがあるように思います。また、いきなり葉先がチリチリになることもあり、わたしはこれを水不足の兆候と考えていましたが、設置場所の移動や、急激な気温の変化など、大きな環境変化が起こった際に出る症状と見る方もいらっしゃいます。
実際、夏場、土が湿っているのに、若い葉が葉焼けしたことが一度ありました。強い日差しにでも当たったのかもしれません。23年も引き続き、葉焼けが発生する原因を観察しながら、法則性を見出したいと思います。
アボカドは、大量の肥料は必要としてないようなので、春~秋まで緩効性化成肥料(IB肥料)10:10:10を置き肥と、それ以外の微量元素をバランスよく含む液肥も時々与えてます。肥料不足が葉焼けを招いている恐れもあり得るため、基本の肥料と、微量元素を含む肥料を時々与えてみましょう。
葉焼けとその考えられる要因
アボカドは、突然、悲しいぐらい、葉先からチリチリに縮れて丸まる「葉焼け」を起こします。我が家では、夏によく見られる現象です。
まだ数年しか栽培していないので、はっきりしないことが多いですが、葉焼けを起こす原因で考えられるのは、現状、以下の4点。
水不足・過湿
夏の間に観察した限り、葉がチリチリになる葉焼けの原因は、日焼けというより、これではないかと見ています。ただ、アボカドは過湿も嫌う植物です。水はけのよい土で、完全に水切れを起こす前に、たっぷり水やりすることが大事に思います。今時期であれば、このような寒さだと、10日に1回でも十分間に合っています。なお、栽培地域は、本州太平洋側の暖地です。12月の気温は0~10度付近を推移しています。
なお、我が家のアボカドの土の構成
鉢底石 10%(水はけ、根腐れ防止剤入り)
竹炭 10%(通気、根切り、微生物保持)
川砂 20%(水切れと重さ)
バークたい肥20%(保水、微生物保持)
ゼオライト 10%(保水、水はけ、保肥、根腐れ防止)
赤玉土 20%(保水、水はけ、保肥)
鹿沼土 10%(酸性土、水はけ)
水抜けはかなりいい土の状態かと思います。水はけがよすぎる分、夏の間は、毎日しっかり水やりができるので、過湿の心配をしなくて済みます。ただ、1回でも水やりを忘れたり、遅れてしまうとアウトです。
ただ、ここまでやらなくても、野菜用培養土オンリーでも十分育つかもしれませんが、とにかく水管理だけは注意します。しっかり鉢底から流れ出るまで与えて、適度に乾かす。他の植物と同じですね。
寒さ
アボカド・ハスは耐寒性が低いとされています。我が家では10度を下回りそうになった秋口から、室内の太陽光が直接当たる窓辺管理です。気温が上がって、風が強すぎなければ、都度、屋外へ出すか、窓を開けて葉に直射日光を当てています。窓ガラスは直射日光の10分の1以下の光線になるとのことです。日光が好きな植物は、徒長(ひょろ苗)の原因になりかねません。
10度を下回るような気候で屋外管理は厳しいのではないかと思います。実際、外に出しっぱなしにした年の冬は、一気に丸裸になりました。それでも枯れませんでしたが。。耐寒性がつけば外でも管理できるかもしれませんが、いずれの樹種でも、幼木は耐性が低いかと思うので、始めの数年は優しく管理して、徐々に慣らすべきかと思います。
22年は、恐らく、春先の寒さを油断して、屋外管理したために、葉をかなり落としてしまいました。秋から春にかけては、外気温が何度を推移するか、毎日注視する必要があります。
強すぎる日差し
日光は大好きな植物だと思いますが、あまりにも強すぎる日差しには、葉が耐えられないかもしれません。昨今の気候はかなり異常なので、あまりに日差しが強すぎる場合は、遮光したり、軒下へ避難する方がいいかもしれません。
微量元素の不足
人間と同じく、バランスよく栄養素を摂ることが植物にも重要です。アボカドは、多肥を必要としない樹種だそうですが、微量元素もそれなりに必要に思います。時々与えてみてください。
落葉
葉に大きな負荷がかかると、落葉します。
我が家のアボカドの落葉の主な原因は、寒さにあたったことが一番多いように思います。一方、少し葉焼けしたぐらいでは、簡単には落葉しません。なので、夏場に落葉したことはないと思います。
そもそも、一般的に、植物が葉を落とす要因として、いくつか要因があるようです。ご自身の環境に当てはまるものがないか考察してください。
1)上の葉や建物などの日陰になった下葉で、光合成が行えないため、エネルギー消費を抑えるため、黄化して落葉する。屋内管理や日照が少なすぎる状態が続けば、株全体の葉で起こり得る。
2)根が伸ばせない状況になった際、地上部が弱るか、葉を落とす。もしくは、子孫を残すために、葉を作るよりタネを作り始める(=生殖成長)。なお、前者の場合、根っこが外的要因で欠損や根腐れを起こすなど。後者は根がこれ以上成長できないまでに根詰まりを起こした場合。
3)耐えられる気温を下回ってきたことにより、落葉したり、枯れこむ。根は凍らない限り、生きていることも少なくない(=休眠)
今後の管理
植え替え・植え戻し
イシヅキちゃん情報によると、果樹に対して根域制限をかけるのは、アボカドにも共通するようです。よって、現在の鉢サイズは変えずに、古い根を更新して、元の鉢に戻す、植え戻しを行うのがよさそうです。
アボカドは、気温がかなり上昇しないと、発芽も成長もしません。タネを真冬に土へ埋めたとしても、発芽するのは5月以降です。植え替えもこの頃行えばいいかもしれませんが、根はデリケートなので、触らないように植え替えます。23年も春に改めてリポートします。
摘心
我が家のアボカドは、いよいよ摘心しなければ、3m越え必至のため、23年はわたしにとって正念場です。上に伸びることを考えれば、割と低い位置でカットした方がいいのかもしれません。