最終更新日 2023.04.17
ぶどうの新芽から、元気な若枝やつぼみまで出てきました。不必要なエネルギーをすべての新芽で浪費しすぎないよう、今のうちに、枝やつぼみの間引きを行っておきます。作業を先延ばしにすればするほど、ムダな部分の成長が進んでしまうので、早めにやってしまいましょう。
ぶどうBKシードレスとは
大粒のタネなし黒ぶどうの品種のひとつ。九州大学農学部において「マスカット・ベーリーA」と「巨峰」との交配により作出された。BaileyとKyo-hoの両頭文字でBK。ジベレリン処理(種なし果実にするため、ホルモン剤をふきかける作業)の必要はないと聞いています。
うちでは、鉢植え管理しており、23年春で、2年目に入ります。
成育状況
立ち上がりの新梢と芽かき
2月末ごろに新芽が確認できました。株元から枝先まで3~4メートルありますが、すべての節に新芽がついていました。
樹形は”「(カギ)”型に仕立てています。カーポートの天井に伸びた枝から、テレビのアンテナのように新梢を伸ばしていく予定。
昨春から昨夏にかけて、不要な枝をいつまでも伸ばしすぎたので、無駄にエネルギー消費させました。
今年もこれだけ美しい若葉を出してくれたばかりではありますが、15~20センチおきに、こんな感じで新梢・若葉が出ています。夏になって、これら全ての新梢が、何十センチも伸びていったら、葉っぱが混みあうのは間違いありません。新芽がふいた、3月末か4月上旬の、もっと早い段階で芽かきをしてもよかったかなと思います。
本当は、葉っぱが多い方が光合成の効率がいいわけで、うちは特に午前中しか日照が確保できないこともあり、芽かきをするのは大変忍びないのですが、葉が混みあいすぎた結果、病害虫にかかりやすくなってしまっては、元も子もありません。
立ち上がり(垂直方向)の主枝に関しては、「2芽摘んで3つ目を残す」ように芽かきすればいいようなので、今からでもやっておきます。主枝の維管束が左右で別々に流れているのが理由のようです。1個とばしで芽を摘んでしまうと、左側だけ、あるいは右側だけの芽を残すことになってしまい、もし片側の維管束がやられたとき、そこに接続している芽が全滅する恐れも。例えば、株元をカミキリムシやその幼虫(テッポウムシ)の食害にあったときは、十分あり得ます。
立ち上がりの摘蕾(てきらい)
それから、ほぼすべての新梢に、ぶどうの花のつぼみもついていました。2~3蕾が確認できます。これらは立ち上がりの新梢にはつけないつもりなので、全部摘み取りました。将来のぶどうを20~30房分、かき取ってしまったことになりますが、お楽しみは来年に置いておきます。天井の新梢については、数蕾のみ残します(作業は後日)。
それと、謎の透明なつぶつぶがあちこちに大量についていました。去年もついていたかな・・?ブルームのようなものかも。今のところ、虫の卵ではないように思うので、そのままにしてみますが、もし幼虫がかえったら、急いで取り除きます。たいてい、葉の外縁が変形するように食害するか、葉の表面をかすめ取るように食害するかのどちらかになります。
去年は、スズメガの幼虫がぶどうによくついていました。葉を食害して、下に黒いフンを落としていくので、それを見落とさなければ、駆除につなげられます。集団ではなく、一匹でいることが多いです。ベニカXファインスプレー辺りで駆除したように思います。いろんな種類がいますが、うちでよく見るものは、ミドリのつやつやしたスキンのイモムシに、一本の毒々しい角(尾っぽ)を持ったルックス。ただ、実際は毒はないようなので、捕殺も可能。ただ、触りたい見た目ではありません。
天井の新梢と誘引
一方、天井の水平方向に伸ばした主枝から出てきた新梢は、できれば、左右交互に枝を伸ばして、アンテナのように張り巡らせて、光合成を最大化したいです。途中で方向転換を余儀なくされるかもしれませんが、天井に関しては、今のところ、芽かきはしません。
ちなみに、アンテナのように枝を伸ばすにしても、それを支えるワイヤーのようなものが必要かと思いますが、今のところ得策が思い当たりません。例えば、コンクリート基礎を打つときのワイヤーメッシュとか、どうでしょうね?? 千円ぐらいで、網目もそこそこ幅があって、しっかり新梢を支持してくれそうなので、ちょうどいいかもしれません。建築系のホムセンなら打ってると思います。
枝の誘引には、結束機を使いました。ぶどうは見上げた状態での誘引作業になりますので、これを麻ひもなどでひとつひとつ結んでいたら、大変です。結束機なら3秒で誘引完了。畑でなすびやトマトの誘引にも使えるので、使いまわせて便利。
ちなみに写真の太い枝は、先日、南天をせん定したときに切った主枝を乾燥させたもの。それを、カーポートの下に、針金をつかってぶらさげました。そして、ぶどうの細い主枝を、そこへ誘引した格好です。
今後の管理
天井の摘蕾(てきらい)
残された花のつぼみを不要なものだけつんでいきます。花が咲く5月に入ってからの作業となる予定です。
2年目なので、今年は1~2房楽しめれば、上出来かと思いますので、つぼみは、最終的に、保険も含めて、2つだけ残すことにします。太めの枝を1本と、細めの枝を1本、残してみます。果実がなる枝は、細い枝にできたものの方が、甘くておいしい傾向ありと、以前、桃農家から伺ったことがあるため、他の果物でも同じことが言えるか、実験です。この作業は、近日行います。
水やり
新芽がたくさんふいてきたので、蒸散も増えたでしょうか。枝先が5日でお辞儀するようになりました。ぶどうは5日に1回ペースへ移行します。
株元近くの葉が、葉脈以外の部分が黄色くなりかけていたので、マグネシウム不足の兆候とみました。このまま放置すると光合成の能力が低下していきます。これが全体に広がってしまう前に、手を打ちます。
マグネシウムを補給する資材に関して、うちでは、たまごや商店の粒剤「硫酸マグネシウム16」を与えています。2000倍希釈水(水2リットルに1g溶解)をかん水してます。ぶどうには、カルシウムも重要な栄養素なので、ホムセンなどで「カルマグ」のような補給剤を与えてもいいかもしれません。うちでは、カルシウムは液肥として与えています。
誘引
天井部分の新梢の誘引が必要です。ワイヤーメッシュをぶら下げるかもしれません。新梢で、そこそこ長くなってきてから、誘引します。短い方が枝が若いので、曲がりやすいでしょうが、短いものを無理に急角度で曲げると、節部分からもげやすいと思うので、要注意です。
立ち上がりの新梢も、横方向などへ暴れるようなら、できるだけ上向きに誘引して、混みあわない程度に、そろえた方がいいのかなと想像しています。