最終更新日 2024.04.08
2024年も、なすとミニトマトをタネから栽培しています。セルトレイからポリポットへ鉢上げしました。
セルトレイ育苗のようす
3月末時点での成長のようすです。
128穴のセルトレイでおよそ2か月間管理してきました。
根張り状況
植え替えの際は、根がどのぐらい張っているかで、植物の健康状態をチェックしています。
◎掘り上げた根と土が一緒になった塊(根鉢)に、根が上から下へきれいに伸びているのが最良。土は落ちない。
▲根がのびすぎて、色が黄色くなっていたり、根鉢の底で根がぐるぐる巻きになっているもの(サークリング)は老化苗で、植え替えても、大きく健全に育ちにくい。野菜苗は、そのような苗の根は更新しづらいので、安売りしていても、買うべきではない。
〇土から根が見えておらず、持ち上げるとボロボロと土がこぼれ落ちる。これは根が育っている途中で、植え替えにはあまり適さない。植え替えても、根が張る前に、風で倒れやすかったり、土に根がなじまない恐れも。セルトレイで管理していて、時期によっては、この状態で鉢上げをすることもあるので、異常とまでは言い難いかな。短期間で根をしっかり張らせることが重要。
各苗に◎〇▲で根張りを評価しました。
〇なすビステッカ
タネ8粒から5苗発芽。写真右は、完全にたねの状態、もしくはタネから1ミリほど根っこが出た状態でスタートしたので、生育差あり。
ところで、なす含めた、すべての苗について、根張りが弱かったです。理由は水のやり方かと思います。地上部がしっかり育っているので、根っこもしっかり張ってると勘違いしてました。
2月のたねまきから、24時間、室内で管理してきました。水は、ほとんど常に供給されていたのかなと予想。つまり与えすぎていたということ。水が根の周りに常にある状態だと、根っこは伸びなくても水を得ることができるので、伸びない。
そして、水が一度枯れぎみになると、小さな苗ほど、急激にしおれて枯れてしまう。これは根張りが十分でないのが原因と考えます。幼苗のときに、適度に土を乾かしたり、ぬらしたりするのは、結構難しい印象です。一歩間違えて枯らしてしまえば、終わりなので。
〇とろーり旨なす
あれだけタネがあったものの、生き残ったのは3苗のみ。自家採取したので、ひょっとして草化した(F1種だった)かもしれないと思いましたが、本葉はなすの形をしているので、ひとまず安心。
鉢上げに使用した土ですが、昨年末にたまねぎをタネから育てて失敗したものを使いまわしました。幼苗の管理に古い土を使いまわすと、ウィルスや病原菌がついている恐れあり、最悪枯れる可能性もあるのでおすすめはできません。
古い育苗用培土と、もみ殻燻炭、バークたい肥を混合しました。育苗用培土は乾燥すると水をはじきがちですが、他の資材を混ぜたからか、水を与えても案外すんなり水を通しました。
〇ミニトマト「プチぷよグリーン」
プチぷよは5苗生き残り。かろうじて根っこが見えてます。
トマトは全体的に徒長ぎみに育ちました。やはり水が常に供給されすぎていたのと、LEDが弱かったかも。室内管理時のLEDを少し強めにしました。
これから日中は屋外で管理予定なので、光不足にはなりにくいかと思います。
〇ジャングルミニトマト
2苗だけ生き残りました。根が貧弱なので、早く地下を育てないといけません。
〇ミディトマト「フルティカ」
ある程度苗が育ってくると、多少水が切れても、こうはならないのですが、やはり根張りが弱い状態で、水が切れると、すぐ枯れてしまいます。ずっと苗を見ているわけにいかないので、難しいところです。
お辞儀しているだけなので、明日にはまた元気になっていると思いますし、土の量がセルトレイと比べると、何倍にもなったので、水切れはしにくくなっています。逆に水の与えすぎで、根腐れの心配は発生します。
〇ミニトマト「カリーノドルチェ」
あまり期待していなかったカリーノドルチェが最も多く、11苗生き残りました。
発芽直後の苗については、2号くらいのポリポットが見当たらなかったので、3.5号ポットに植えた結果、土の量を少し減らしています。ただ、これだとカゲができていますので、確実に徒長します。それは理解した上で、土の量を減らしました。それより、ひとつのポットに複数植えした方がよかったかも。後で株分けすればいいので。
縁側からのうっすら外光+植物育成LEDで管理してきました。その割にはまぁまぁな仕上がりかと思います。ただ、ここに来て、やはり太陽光にまともに当たっていないこともあって、全体的にちょいひょろ苗気味になってきました。4月の成育に期待です。
適当な風よけがなかったので、引き続き衣装ケースで苗をカバー。下は床面から浮かせているので、風通しはあり。直射日光は当たらないので、気温の急な上昇はなし。
今後の管理
苗の置き場管理
GWまでの日中は、屋外の日光に徐々に慣れさせて、土を乾かします。朝は特にしっかり与えるようにして、メリハリをつけてみます。お勤めの場合は、夕方までに干上がらないか、日中の気温や風の強さなども気にしないといけないので、かなり管理難易度の高い作業になります。遮光率の低い寒冷紗を苗の上に張っておくなどして、数日は様子見してもいいかもしれません。
水やり
特にハス口の目が粗いと、大きな水滴が、苗にダメージを与えてしまうので、目の細かいハス口か、霧状のシャワーが出るものを買ってこないといけないかなと思ってます。
肥料
週1回以上は、液肥を与える予定。ハイポネックスのようなものでいいと思います。わたしは住友液肥2号(10-5-8)を500倍希釈で与えます。
品種の紹介
プチぷよグリーン
雨除け栽培するミニトマトの品種になりますが、苗づくりまでは、他のトマトと一緒の作業です。
ジャングルミニトマト
トキタ種苗作出の「脇芽かき」「芯止め」不要の画期的なミニトマト。どんどん成長させるので、水切れと肥料切れに要注意。
名前の通り、”ジャングル”になるので、普通のミニトマトの株間50センチでは狭いです。
中玉フルティカ
23年は株が充実、結実しはじめたのが10月ごろで、とにかく種まきから定植が遅いと、何もいいことがない印象でした。24年はリベンジで成功させます。
ミニトマト「カリーノドルチェ」
こちらもほとんど株がうまく育ちませんでした。とにかくGWの適期に定植を間に合わせます。
ビステッカ
今回、新たに取り寄せたタネ。ビーフステーキ(ビステッカ)のように厚焼きで食べてほしいとの思いが込められた品種名の丸なす(イタリア語でメランツァーネ)。
とろーり旨なす
近年人気の、加熱するとすごくとろとろになる品種。ただし、黒なすと比べて、収穫数がかなり少ないので、そこだけ注意
関連リンク
わたしが実際に使用している農業資材や販売店などのプロモーションを行っています。
育苗ヒーター。気温プラス10度前後で加温してくれる。
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