2024年も、なすとミニトマトをタネから栽培しています。2月末に発芽したものをセルトレイに移してから、1カ月経過しましたのでリポートします。
セルトレイ育苗のようす
3月末時点での成長のようすです。
だいぶ大きくなりました。
一日中室内で管理していますが、中華製の植物育成LEDがかなり貢献していて、思ったほど徒長してないです。奥のなすは、発芽で失敗して、最初からもやし状態だったもの。。
プチぷよががんばって5苗できてます。雨よけ栽培しないといけない品種なので、少々心配なのですが、今年一番がんばって管理しないといけない夏野菜になりそうです。
ぷちぷよに限らず、4月に入ったら、2~3号ポリポットに移植して、GWに畑へ定植する予定です。
暗くて確認しづらいですが、ジャングルは2本ほど残ったようです。脇芽をとらずに放置できるのが売りのミニトマトです。去年はあまり株を大きくできずに、収穫量も限定的でした。定植が遅いのはとにかくよくないし、元肥えを与えずに育てようとしたのもよくなかったです。体づくりをしっかりしてあげる必要があります。トマトは水と養分を求め続けるはずなので、いずれも切らなさいように気をつけてみましょう。
ミディトマトのフルティカも、ミニトマトと何らか変わらない小さくてかわいい苗です。定植が遅くて真冬の手前で、果実がやっとこさ大量になりはじめましたが、気温を上げる術がないので、青いトマトのままで、最後は霜にやられて枯れてしまいました。
カリーノドルチェは、昨年、最後までほぼ収穫できずに終わった、影の薄かったミニトマトです。タネの消費期限を超えていたはずですが、今春の発芽率は異常に高く、タネは元気いっぱいだったようす。でも、もやし状態で発芽させてしまったので、結局それらはすべて消滅してしまい、後からゆっくり発芽したものが10本前後生き残っています。トマトの発芽環境がばっちり合ったときの発芽スピードには注意が必要です。逆に勢いが良すぎて、徒長状態で枯れたというお話でした。
ビステッカ4本生き残り。
ビステッカも、発芽時に放置しすぎからの、思いっきり徒長させてしまい、もやし状態で土に移植したので、現状、本葉が出てますが、頭が重そうです。あまりに茎が長すぎて、土に埋まりませんでしたw。
幼苗を徒長させた場合は、移植時に茎をなるべく地中に埋めれば、徒長を解消することができます。ナス科は畑定植時に浅植えした方がいいものが多いですので、深植えしていいタイミングは限られるかと思います。
とろーり旨なすは、発芽した個数はとても多かったですが、土に埋めてからの地温がなかなか上げられずに、土中で枯れてしまったようです。うちは室温がさほど高くないので、室温と連動するタイプの地温ヒーターは、最低温度は12~15度前後でキープしてくれたものの、なすの成長を促進するには不足していました。うちのなす栽培に関しては、育苗用ヒーターではなく、人間用の床カーペットのような強烈に温度が高くなる商品の方があっていると思います。現在、夜中でも地温25度前後なので、かなり気温が上がっているのがわかります。
たねまき培土の水加減で苦戦
たねまきから本葉が出る頃までは、根の成長を特に促したい時期です。
土の乾きと濡れを繰り返すことで、根っこが水を求めてぐんぐん伸びていくので、しっかり水で加減をしてあげたいところ。ですが、育苗に使用しているたねまき培土が、ピートモス主体なので、一度乾くと水をはじいてしまって、吸い上げなくなるデメリットが。。今に始まったことじゃないんですけど。
乾くと水が浸透しづらくなってしまうので、完全に乾かしてしまうとマズい。ただ、糸より細い根っこが乾くと、たちまち葉っぱが垂れさがって、最後には干上がって、枯れてしまうリスク!
どっちを取るべきかと言えば、完全に乾く前に、すかさず水を補給してあげる。これしかありません。でも、そうなると根っこが伸びないので、地上部もがっちり丈夫に育ちづらいはず。
なんということでしょう。。
ということで、この1カ月の間に何度か苗を干上がらせたり、乾燥させる手前までいったことが何度か発生してしまいました。
それと、セルトレイが昨年からの使い回しということもあってか、トレイが少し変形してよじれているのに後から気づきました。底面吸水させたつもりでも、左右どちらかの底面が、水に触れずに宙に浮いた状態になっていました。観察していないと、水を与えてるつもりでもこういう失敗をしがちです。
さらに、3月もまだまだ寒い日が多く、水を与える時間帯や、与える水の冷たさを考慮しておかないと、いくら室内でも、水を与えると急激に地温が下がってしまうリスクもありました。
品種の紹介
プチぷよグリーン
雨除け栽培するミニトマトの品種になりますが、苗づくりまでは、他のトマトと一緒の作業です。
ジャングルミニトマト
トキタ種苗作出の「脇芽かき」「芯止め」不要の画期的なミニトマト。どんどん成長させるので、水切れと肥料切れに要注意。
名前の通り、”ジャングル”になるので、普通のミニトマトの株間50センチでは狭いです。
中玉フルティカ
23年は株が充実、結実しはじめたのが10月ごろで、とにかく種まきから定植が遅いと、何もいいことがない印象でした。24年はリベンジで成功させます。
ミニトマト「カリーノドルチェ」
こちらもほとんど株がうまく育ちませんでした。とにかくGWの適期に定植を間に合わせます。
ビステッカ
今回、新たに取り寄せたタネ。ビーフステーキ(ビステッカ)のように厚焼きで食べてほしいとの思いが込められた品種名の丸なす(イタリア語でメランツァーネ)。
とろーり旨なす
近年人気の、加熱するとすごくとろとろになる品種。ただし、黒なすと比べて、収穫数がかなり少ないので、そこだけ注意
今後の管理
鉢増し
セルトレイからポリポットへ移植して、残り1カ月の育苗を乗り越えます。わざわざ小さいセルトレイで幼苗の面倒を見たのは、土の乾きを早めるため。それから根を張りやすくさせるため。根がカベにぶつかると、先端が分かれて、根が増えます。小さい鉢で、根を早く作った方が、結果、地上部も育つのです。
日中はヒーターを外して太陽光へ
4月は日中が20度まで到達する日も増えてきます。お勤めなら朝、屋外の太陽光が直接当たらない場所へ移動させ、帰宅時に室内へ取り込んでも心配ない時期になるはず。数日屋外の気候に慣らせたら、直射日光が当たる場所へ移動開始。いきなり直射日光に当たると、光が強すぎて、苗が枯れる恐れがありますので、要注意。
本日の予報が不安な場合は、無理して屋外へ出すのは控えましょう。
日中のヒーターとLEDはお休みできれば、微量ながらも、ようやく節電できます。
水やり
苗が育つと、当初ほど水切れで即枯れするリスクは減っていますが、まだ注意が必要。ちなみに、育苗中から、水に100倍の液体肥料を混ぜています。本葉が出るまでは、鉄分のみが配合のメネデール。本葉が出てからは、NPKバランスよく含んでいる液肥を与えてみてはいかがでしょうか。うちで使用しているのは、住友液肥2号(10-5-8)です。窒素が多めなので、体づくりには適しているかと思っています。
なくてもいいけど、葉水も適当に与えてもいいです。発芽したての頃より、倒伏の危険性は減っているので、やりやすいはず。この葉水に、薄めた液肥を含んでいても有効です。
肥料
育苗の土に、元肥はいれなくていいでしょう。液肥で対応させます。
畑やプランターの元肥には、野菜の品種に応じた分量を与えます。わたしの場合、元肥を抜いて、始めたがる傾向があるのですが、まったく肥料を入れないと、23年夏のように、株が思ったほど育ってくれません。
関連リンク
わたしが実際に使用している農業資材や販売店などのプロモーションを行っています。
育苗ヒーター。気温プラス10度前後で加温してくれる。
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