最終更新日 2024.02.05
「すもも」「実梅」(いずれもバラ科)の各一品種ずつを、不織布ポット(=鉢の一種)に定植しました。今回は、その定植内容を具体的にご紹介します。
定植・植え替え前に
栽培のきっかけ
わたしが現在野菜を育てている第二畑には、元々、品種不明の「すもも」と「実梅」がすでに植えられていました。ところが「花は毎年立派なのに、長年、結実したのを見ていない」と地主の嘆きを聞いたのです。それが今回新たに苗木を取り寄せたきっかけになります。
どういうことかというと、果樹の多くは、異なる2品種を隣接して栽培することで、結実アップが見込めるんですね。つまり、今回定植した果樹は、「受粉樹」としての役割を担わせようとしているわけです。
地主が植えた品種が不明だということは、誤って同じ品種を買ってしまうと、いつまで経っても結実しないことになります。。というわけで、不明品種に対する受粉樹として選ぶべきは、希少で手に入りにくい、あるいは、最近作出された品種など、かぶりそうにないものを吟味する必要があります。
有名で流通しすぎていて、ホムセンにさえ売っているような品種は避けるべきということですね。例えば、実梅なら「南高(なんこう)」や「豊後(ぶんご)」。すももなら「大石早生(おおいしわせ)」や「貴陽(きよう)」など。
ちなみに「うちの庭には1品種しかないのに、毎年立派な実をつけているよ」という方は、必ず、ご近所のどこかに、別品種が植わっていて、花粉が知らぬ間に到達しているはず。そんなあなた様はラッキーとしか言いようがありませんね。と同時に、恐らく向こう様もラッキーなことになっているはずですw
2023年すもも・実梅の栽培成績
まず、23年の栽培成績ですが、不合格。。
実は、2023年8月に、苗木を買っておいたんです。できるだけ早く専門店から取り寄せて、少しでも株を大きくできないかと思っていましたが、まず、昨夏が暑すぎて、植え替えをするには、苗にとって危険な環境がいつまでも続きました。そして秋~冬になると今度は、わたしの都合で時間が取れなくなり、植え替えができないまま、水も追肥もあげない放置状態が続きました。そのうち、存在さえ忘れてしまってました。。
そして今回(24年2月上旬)ようやく定植をおこないました。
ただ、現在の樹の状態は、「かろうじて生きている」ような、とても頼りない状態ではないかなと推測します。最大の失敗要因は「放置」です。
カレンダーの下段を見て分かる通り、秋から冬にかけて、追肥を行い、植え替えすることで休眠中に、根をしっかり伸ばす準備をさせておく必要がありました。これらの下準備をまったく行っていなかったのですから、「かろうじて生きている」状態と判断しても全くおかしくはありません。
判断材料としては、春に向けて控えている芽に勢いや数が物足りないように見えたり、枝が細く短いままで、植物の底力のようなものが感じられないことです。
放置している期間は、ポリポットに入ったままの苗木を、畑に埋めることで、周りの土に含まれている水分が、ポットの穴から、かろうじて浸透してくることだけを期待していました。あとは、時々降る雨水が主な水分補給手段でした。
また、栄養素に関して、畑からは、ほとんど得られていなかっただろうと思います。それで、現在、生気がないように感じられるのは、当然の結果と言えますね。。
すもも・実梅の定植・植え替え適期
さきほどのカレンダーでも分かる通り、11月頃(実際は12月上旬ごろまで)が植え替え適期。
その適期から2カ月ほど遅れての植え替えを行うということは、株にとって何らかのリスクが伴うということになります。推奨できるものではないので、おすすめできません。
わたしの考えとしては、なんのための定植・植え替えかを考えるとき、それは「地下部の成長を促すため」だということ。つまり根っこが動き出す前なら間に合うと考えて、調べてみたところ、いずれの品種も2月ごろから動き始める、ということがわりました。なので2月頭に行えば、なんとかギリセーフになる可能性が高い。
ただし、適期をすぎた植え替えの最大の注意点としては、「できるだけ、根っこはいじらない方が安全」ということです。せっかく根を張る準備をしていた、または、酷暑など根が傷みやすい外的環境にさらされているのに、根をいじるのは、最悪、枯死を招く行為です。なお、果樹の適期内での定植は、古い根を取り除いたり、根鉢をほぐしてあげたりなどすることが、多くの樹木で可能です。
土の準備
最終的には、果実を収穫することが目標ですので、対価に見合った最適な土を用意しましょう。
一番簡単なのは、「花用の土」をホムセンなどで購入してくること。もう少しこだわりたい方は、「果樹専用の土」を購入すること。
もっと土にこだわりたい方や、今まで専用土を購入しすぎて、資材の管理が大変だと思っている方は、自分オリジナルのMIX土にチャレンジしてみましょう。今回はこの方法で植え替えします。
メリットは、果樹や自分好みの土を自分でアレンジできること。
デメリットは、初期投資として、複数の土に使う資材を買いそろえる必要があることと、それを常に保管しておくスペースが必要だということ。専用土のときと何だか変化がないようにも思えますが、ただ、一度、基本の資材をいくつ揃えてしまえば、植物にあわせて、配合比率を変更することで、ほとんどの植物に対応できるようになります。専用の土は、それ以外の植物に使えないので、複数種の植物を管理されている方には、専用土を流用しにくいのはデメリットに感じているはず。
一番やってはいけないことは、土の良し悪しを見極める力がないのに、玄関先や庭先などにある土を、適当に掘り起こしてきて、果樹など植物の土として流用してしまうことです。メリットは、お金も時間もかかりません。デメリットは、最悪、枯れます。
土の中には、さまざまな病原菌や、害虫(卵やさなぎ、成虫)が含まれていることがあります。また、土のpH(酸度)が酸性に傾きすぎている場合もあります。さらに、土が水を吸いこまなかったり、水がまったく抜けない土もあります。それらには、すべて原因があります。それが理解できれば、必要な対処を行うことで、ほとんどの土は再生させることができますよ。
今回は、すべて新しい種類の異なる土をミックスして、オリジナルの果樹土を作りました。
今回の土の比率は下記の通り。
・赤玉土 6
・鹿沼土 1
・バークたい肥 3
✕もみ殻くん炭 少々(入れ忘れました・・)
・腐植酸 少々(たい肥の次世代商品。微量元素も豊富。たまごや商店)
・カニガラ 少々(甲虫対策・たまごや商店)
・ハイパワー苦土石灰 少々(苦土以外では微量元素が豊富)
・有機ぼかし肥 少々(鉢サイズや果樹品種に合わせて投入すること)
今回、もみ殻くん炭を購入しておいたのですが、入れ忘れてしまいました。。ここの畑は強風が吹き荒れることが多いので、土の表面付近に、もみ殻を足すのは意味がなくなる恐れがあるため、その代わりに竹炭を後日、根から離した土に挿しておきます。
また、精米所で無料配布されているぬかが、在庫ゼロだったので、後日ぬかを手に入れ次第、土の表面にばらまいておきます。”趣味園”で三上くんが柑橘農家を訪れた際に、ぬかをまいてたのを思い出したので。
ただ、「ここまでできないよ」と感じる方のほうが、ほとんどと思いますので、例えば、赤玉土7:バークたい肥3+「1年肥効のマグァンプK」からミックス用土に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、ホムセンで売られているような花用の土は、推測ですが、バークたい肥8:赤玉土2ぐらいのものが多いかもしれません。これだけバークたい肥が多くても果樹はちゃんと育つとは思います。ただ、水持ちが良すぎるので、梅雨時期などは、根腐れが心配になるのと、株に重量がなかったり、地下が貧弱な場合、地上部がぐらつきやすいのではと予想しました。例えば、風で簡単に揺らされてしまうような植物は、生育がよくありません。支柱などで支える必要性が出てきます。
鉢の準備
果樹の場合、鉢サイズを決めることが、結構重要なポイントになると考えています。
というのも、果樹は、果実をつけるより、根の成長を優先しようとしているとされています。つまり、鉢サイズを大きくすればするほど、果実はお預けになるということです。根っこがこれ以上張れない、樹も大きくしても仕方ない、と思わせることで、子孫(果実)を増やそうと考えを切り替えるようなんですね。
つまり、基本的に、鉢サイズをムダにアップしない方が、早く果実を収穫できる可能性が高いと言っていいと思います。
ここでは割愛しますが、地植えで育てる方は、どうすればいいか、いろんなアイデアが浮かびそうですね。
株が小さい場合は、現在使用しているものから、1サイズアップするといいかもしれません。鉢のサイズは「号」という単位で記されていることが多いです。鉢の上辺の直径を表しています。1号=3センチなので、5号鉢は直径15センチの間口の鉢ということになります。ただし、1サイズでもアップした場合、根の成長が優先されるはずですので、植え替え直後の結実は、見送りになる恐れは多少なりあることを知っておきましょう。
これ以上、鉢や株を大きくしたくないと思っている場合は、新しい鉢を用意する必要はありません。果樹を育てる場合は、なおさら、あまりサイズアップしない方がいいと私は考えています。同じ鉢を使いまわすことで、経費的にもスペース的にも節減になります。
ただ、今回の定植では、元のポリポットより、あえて少しだけサイズアップしました。今回利用した鉢は、不織布ポット。不織布でできた鉢です。ぺらっぺらで、破れやすいイメージしかなかったので、ネット購入はかなりためらったのですが。。ただ、畑の長い距離を、成長した株と土を持って移動することになるので、できるだけ、鉢が軽い方がいいのが理由のひとつです。不織布ポットは持ち手がついていることが多いようなので、この点も評価できます。
実際、取り寄せた不織布ポットは非常に軽く、意外に厚手で丈夫そうに感じました。鉢サイズや単価としても、プラ系の鉢よりだいぶお得な印象です。また、スリット鉢のように、サークリング現象が起こりにくいらしいのと、水はけも抜群とのこと。あとは、耐用年数が気になりますね。
その不織布ポットの商品ラインナップで、わたしが考えているサイズと合致するものがなく、間口が大きすぎたり、深さがなさすぎたり等、ちょうどいいものがなく、ギリギリ許容できるものが、今回採用した鉢サイズだった=少し大きめになってしまったという、後ろ向きな理由もあります。
23年11月に佐賀のハウスみかん農家さんを訪問させていただいた際、「幼苗はもう少し成長させてあげた方がいい」と言われたこともあり、結果オーライだったかもしれません。幼苗の時点で、あんまり抑えつけるような育て方をしない方が、将来的には多収を見込めるのではないかという提案だったのです。確かにあまり体づくりができていない果樹に、無理やり子孫を残させるのは、酷なはずです。初めの数年は、少し我慢して樹の成長を見守ってみるのも、ひとつの考え方ですね。
ある程度、株が大きくなってくれば、同じ鉢を使いまわす「植え戻し」を行うといいと思います。例えば、10号鉢で栽培している場合、根鉢を取り出して、メンテナンス後、10号鉢に戻すといった具合です。わたしが現在、我が家の庭で管理している果樹たちは、ある程度の樹高を備えていて、鉢サイズも10~8号程度なので、この先、基本、ずっと同サイズで維持管理するつもりです。
鉢の材質は、プラでも素焼きでもいいと思います。プラ鉢の方が基本的に軽く、水分も抜けすぎないので、管理はラクです。ただし、移動しやすいからと言って、設置場所をころころ変更しないようにします。植物は全般的に、急な環境変化に弱いはずです。
また、鉢底に穴が開いているものを選びます。水がしっかり抜けるようにするためです。底穴があいてないものは、鉢っぽくても見栄えをよくするだけの「鉢カバー」にしかなりえませんのでご注意を。不織布ポットは全体から水分が抜けるようなので、鉢底穴はありません。鉢底皿は基本的に使用せず、基本、年間通して、屋外管理します。日射が重要なので、屋内で育てることは99%困難です。
プラ鉢で特に優秀なのは、「スリット鉢」と呼ばれる、鉢の側面に細い切れ込みが入っている鉢があります。最大のメリットは、根の”サークリング”が起こりにくいとされている点です。簡単に言うと、根がまっすぐ下に育ちやすい。また、根が必要とする酸素の供給も十分に行えるため、健全な地下部が期待できます。「不織布ポット」もスリット鉢に匹敵する機能を持っているようです。使い心地を試していきたいと思ってます。
鉢の色も多少気にしましょう。できれば、ライトカラーをおすすめします。理由は、夏季の太陽光にあります。黒に近ければ近いほど、太陽光を吸収しすぎてしまい、地温が上がり過ぎてしまい、根っこが傷みやすく、水切れが早く発生してしまうデメリットあり。今回取り寄せた不織布ポットは、黒っぽいので、猛暑期は特に要注意かなと思います。ただ、不織布ポットに定植したあとは、土に埋め戻すので、鉢の側面が熱せられる心配はないのです。埋め戻す理由は、畑の保水力を利用して、水やりを省く算段。
せん定・植え替え道具の準備
わたしが通常の植え替えで使用している道具は下記の通り。
・せん定ばさみ
文房具のようなハサミやキッチンはさみで切ると、はさみが壊れたり、刃がかけたりしますよ。ここは100均のそれっぽいのではなく、ホムセンでしっかりしたはさみをひとつ買っておきましょう。
必要な条件として
1)刃が半円形のもの=切断角度が常に一定で滑りにくい
2)バネつきのもの=手が疲れにくい
太い幹でもしっかり捉えて切ってくれるのでオススメです。生け花用や野菜収穫用のような、刃が直線状で細いものは、幹の堅さに勝てないと思います。
・手袋
汚れや傷防止。バラや柑橘では、トゲが貫通するのを防ぐため、皮手袋を使用します。冬季は、寒さも感じにくいです。ネットショップ他、ホムセンや土木建築系ショップで販売されています。
・スコップ
2種類使用しています。ひとつは、土を一度にすくいやすい深型のもの。もうひとつは、移植ごてという、いわゆるスコップで思い浮かぶ土を掘る道具。100均のもので十分です。移植ごての代わりに、潮干狩りで使用するような、熊手も重宝します。
・麻ひもと支柱
枝の向きを落ち着かせる(=枝を垂直より少し斜めや平行に抑える)、つる系植物が風でばたついて傷んだり、成長が止まったりしないように、支柱やオベリスクなどに誘引します。
根張り状況と植え替え結果
実梅
茶色く太めの根っこがタテに入っているのと、白く細い根が広範囲に広がっているのがわかります。白いのは最近伸びたようで、根の成長ははじまっていました。
適期内の定植・植え替えなら、根鉢をある程度崩しても問題ないとは思います。このような白い根はすでに老化していていると思われるので。ただ、今回は違います。栄養も水分も乏しい状態でがんばって伸びた根を、少しでも温存させるには、根鉢を崩さないのがベター。
ただ、さらに上を目指すために、わたしは次のように判断しました。
側面の根を触らないように注意しながら、底面から根鉢の中心部を少し崩した格好です。本来、果樹の根は、植え替えの際、少し横に広げてあげるといいようなので、それを底面付近だけ、おこなっています。
なお、根鉢の中心部分をほじっても、意外と根は存在していません。恐らく株元から横に延びようとした根が、行き場を失って、ポリポットの周りで成長した状態なのかなと思います。
これで、新しく伸びた根を傷つけるのを最小限に抑えながら、少しでも横展開させ、さらに根鉢の高さを抑えることで、鉢の高さが少し低いものにも植えることができるようになります。一石三鳥です。
浅植えにして、地表面からの空気も確保。
よく見ると、接ぎ木テープがついてました。買ったときのことを忘れていましたが、この苗は「接ぎ木」仕様でした。専門店で購入できる果樹苗の多くは、接ぎ木してあるのではと思います(選べる場合もあり)。
この苗の地下部は、別種の樹木となっており、病気に強いか、生育の旺盛な根っこを採用してあるはずです。
ということで浅植えはマストでした。あるいは、この写真の状態だとちょっと怪しいかもしれませんね。テープの部分が接合箇所なので、そこが土に埋まってしまうと、根っこに採用されている樹木の芽が地表部分から吹いてしまう恐れがあり、そちらの樹勢が勝ってしまうからです。写真の状態であれば、テープの下の表皮が見える状態がベター。将来、もし、地表付近から枝か幹が伸びてきてしまった場合は、生え際からカットして、地上部の本来育てたい品種の樹勢を取り戻すようにします。
定植後は、基本、接ぎ木テープは、外すようにします。理由ですが、幹は成長するにしたがって、だんだん太くなります。その際、樹皮がテープを飲み込むように、徐々に食い込んでいってしまいます。テープが劣化して破れてくれればセーフですが、表皮の下に流れる水や栄養の通り道をテープが圧迫し続ける恐れがあります。
すもも
すももは、先ほどと少し違って、根が少し黄味がかっているように見えるので、春に向けた成長はまだ始まっていないか、始まったばかりかのタイミングかもしれませんね。
さきほど同様、根をあまり触りたくない。だけど、少しでも根を広げて、成長しやすくしたい。ということで、できるだけ壁面の根を崩さないように、底面のみ少しヨコに展開します。お弁当で言えば、たこソーセージ的な感じ?の形にしました。
すももも、根鉢の底面の中心部には、根はほとんど存在しませんでした。中心部の土を崩しても問題ないはずです。
ロングな根鉢が少しコンパクトになったので、小さめの不織布ポットにも、ほどよく収まりました。
すももも、接ぎ木テープありでしたので、テープが土からしっかり出た状態にしてから、テープを外してあげます。
なお、販売品に「接ぎ木」と書かれていない場合は、「挿し木(切り取った枝を土に挿す等してクローンを作った苗)」あるいは、ほとんどないと思いますが「実生(タネから生育した苗)」のいずれかかと思います。何も表記がない場合は、「挿し木」か「実生」ということになりそうです。
これで植え替えは一応完了なのですが、これを畑に埋め戻します。理由は、根鉢の乾燥を防ぐため(水やりの手間を省くためといった方がいいのかも)。ただ、単に埋め戻すと、空気が根鉢全体に供給されるはずの、不織布の機能性が打ち消されてしまう。そこで、これをさらに大きな不織布ポットにいれて、すき間に赤玉土を投入して、通気性を確保しました。
この仕組みは、わがやで管理中の柑橘「せとか」でも採用していて、特に枯れるようなこともなく、夏も冬も通過してきました。恐らく、梅とすももも、うまく機能してくれるのではないかと期待します。
不織布ポットに植えた実梅とすももの苗を土に埋め戻しました。もし、花が咲いたら、地植えになっている各果樹の近くに置いてあげることにします。
あとは、土の乾燥防止や雑草防除のための資材を、土の表面にすき間なくかぶせて、完了。写真はまだ一切何もかぶせてません。安上がりな、バークたい肥でカバーしてもいいのですが、そうすると結局、バークたい肥の中にも根を張り始めます。できれば、通気性の高いバークチップやココヤシファイバーの方がいいと思います。少量ならダイソーで、大量に必要ならホムセンで買った方がお得です。
この畑は風が強く吹くことが多いです。植物は空気が流れる環境を好みますが、植物が揺らされるほどまでの風は好みません。揺れが成長を阻害するからのようです。
よって、幼苗は、基本、あんどんで周囲を囲むようにしています。あんどんを乗り越えるほど成長した時点が、外すタイミングです。
せん定
実梅・すもものせん定適期は、1月です。2月頭ならギリギリ間に合うと信じて作業します。
植え替え前に、せん定を行うことが多いのですが、今回は、せん定を後回しにして、まず定植することができました。とにかく地下部の状態を1秒でも早くなんとかしたい。
すももと実梅の枝ぶりは、取り寄せ時と比べてあまり変化なく、短く細いままでした。
ネット通販で樹木を取り寄せた場合、荷物サイズを抑えて送料を安くしたり、蒸散を抑えて土が乾きすぎるのを防ぐために、枝葉がカットされた状態で届く場合があります。
そして、取り寄せ後も定植できずに放置していたので、成長がほぼ止まったような状態でした。成長が旺盛で、枝やシュートが長く伸びている場合は、先にせん定しておいた方が植え替え作業が格段にやりやすくなります。
また、現在休眠期で、落葉しています。植え替え時に邪魔になりがちな葉っぱもありません。落葉樹の休眠期に、あえて葉っぱをつけたまま植え替え作業をすると、葉っぱをまき散らすことにもなり、片づけが大変ですよ。
実梅「改良内田」
これ以上切る場所がないぐらい、枝があまりに短いですが、できる限り、先端だけつまむ形で、切っておきました。枝の勢いが弱い場合は、深く切って、その反動で強く伸ばしたいところですが、元々の状態が短すぎるとそうもいきませんね。
梅の枝先を切る際は、特に外芽が一番先端に残るように切ることで、梅らしい樹形が完成すると思うので、こちらはどんどん切るというより、ひとつひとつよく見て切るようにしました。
ちなみに実梅の枝にひとつだけ、花芽がついてました。それ以外は、葉芽。買ったときと、ほぼ変化のない、短い枝しかない状態ながらも、しっかりと春に向けて、準備が整っているようです。
もしかしたら、今年は実梅がいくつか収穫できるかも。ただ、「いくつか」では、梅を漬ける気分には、ならないでしょうけど。。
すもも「ハリウッド」(2/5追記)
短いなりにも、枝はなんとかがんばって伸びています。この枝先をとりあえず、すべてちょんちょんと、どんどん切って、成長の刺激を与えておきます。あまり深くは切り戻さないようにしました。
立ち枝については、できるだけ先端に外芽が残る位置になるよう、きをつけて切りました。
すももには、花芽を見つけることができませんでした。あるいは、時期がまだ早いのか、わたしが見分けることができていないだけなのかも。
地植えのすももを観察しても、すべてが葉芽で、花芽があるようには思えません。地主は、「花が咲かない」とは言ってなかったように記憶している。ということは、やはり、この中に花芽は待機しているのかも。。謎です。
2/5追記)花芽がどのようなものか、地主の結果枝を確認してみました。
なるほどね~。恐らくこの膨らみの大きいのは花芽で間違いなし。その他は一瞬、葉芽かと思ったけど、いや、待てよ。ひょっとしたらこれ全部花芽かも?違う?
桃や桜はまず花を咲かせて、その後、葉を芽吹かせるので、、同じバラ科のすももの、この小さい芽も花芽のような気がしてきた。。あと1カ月ほどすれば正解がわかります。
改めて、わたしが所有する株の枝を確認したところ、1カ所だけですが、枝先に少し大きめの芽がついているのに気づきました。地主のものと比べると、やはり、それ以外の芽がとても小さく未熟ですね。こんなに小さな芽ですが、一応これらも花芽の可能性はあります。
今後の管理
・薬剤 コガネムシ対策として、5月上旬ごろにベニカXガード5g 投入予定
・梅やすももはバラ科の植物です。我が家のバラで黒星病が出ているので、ひょっとしたら菌が遠く離れた畑にも、道具などを介してついてきてしまう可能性はなくは無いのですが、今のところ対策はしないものとします。なお、ハサミなどの道具を使った後は、必ず消毒しましょう。
関連リンク
本文に出てきた商品
本サイトの運営費用を補うために、関連リンクでは、楽天アフィリエイトなどを利用して、わたしが実際に使用している農業資材や販売店などのプロモーションを行っています。よろしかったら、のぞいてみてください。
・不織布ポット
不織布ポットは、スリット鉢以外の選択肢も与えてくれる、新しいタイプの鉢だということを知りました。それに加えて、今回取り寄せたことで、新たに発見してしまいました。用土をミックスするにあたって、今までは、新聞紙や、大きなビニール袋を広げて、その上で、土を慎重に混ぜ合わせていたんですが、間口の大きな「不織布ポット」が今回大活躍しました。土が圧倒的にこぼれにくいので、作業を早く進めることができました。移動も軽くてラク、片づけはコンパクトに折りたためて、最高。さらに、土をいれる鉢以外にも、全然関係ないものの収納とかにも使えそうな気もするw。販売は、園芸用品専門店リーフ
・実梅「改良内田」
梅の品種もたくさんあることをこの度知ることができました。ただ、小梅以外の見た目は、割とどの品種も似かよっているので、食べた際に、品種差がどのぐらい感じられるのかは気になります。改良内田は、このマニアックな感じがする品種名が好きだったりします。販売は、グリーンでGO
・すもも「ハリウッド」
想像する見た目とちょっと違って、小ぶり、かつ、さくらんぼのようにも見える、すももです。粒は小さくても、美味しければOK!すももの酸味をしっかりとばすために、樹上完熟させて、早く甘い実をほおばりたい。つるちゃんによると、病害虫の心配はほとんど無いらしいけど、つまり無花果栽培みたいな感覚なのだろうか。販売は、グリーンでGO