3月に施肥する柑橘(かんきつ)の施肥をご紹介します。柑橘は、花芽をつけるまでが結構難しいと思いますので、まだ実をつけさせたことがない方向けの内容です。そういう私もまだですが。。
柑橘苗には硫安のみ与えればいいってよ
いきなり、言い切っちゃってますねw
これは佐賀のみかん農家の方の、一ご意見ではあるのですが、プロの長年の経験と実績に基づくものに違いはないので、わたしは当面これに倣って、管理していきます。
硫安とは
硫安は、硫酸アンモニウムのこと。N窒素20%程度の単肥(単一の成分で構成される肥料)です。
まず、硫安の使用上、大事な注意点がありまして、与えすぎないことと、とくに石灰類と混ぜないこと。危ないので、やめましょう。
主な使用目的は、株の生育(栄養成長)を促すために使用します。野菜では、アブラナ科の出荷前の追い込みに使用されるようです。
今回の柑橘の場合は、樹作りが目的です。
そして、何が良いって、硫安は安くてどこのホムセンでも手に入る!あれこれ肥料で悩まなくて済むはずです。
柑橘の性格を知る
農家さんの考えとしては、硫安を活用して、少しでも早く大人の樹形に成長させて、これ以上、大きくなれなさそうだなと、柑橘に成長を諦めさせたいわけですね。
ところで、農家さんのハウスで、10年前に、柑橘のタネから育てた実生苗を、今も管理されてるそうですが、未だに花をつけない模様。それぐらい、かんきつは、根気よく待たなければいけない果樹なんですね〜
枝葉を払ったり、頻繁に植え替えをするなど、栄養成長ばかり促す管理をしていると、いつまでも大人になり切れないようですよ。
施肥のタイミング
柑橘は、年間施肥量の半分を、春に投入します。
その後、温州みかんに関しては、秋に残り半量。その他の柑橘は、夏秋に4分の1ずつ。
肝心の年間施肥量についてですが、めやすは下記の通り。まず、
春の施肥量は、一般的な化成肥料を与える場合、鉢植えなら、小さめのポット(6号程度)で軽く一握り程度。大きめのポット(10号程度)でしっかり一握りをめやすとしてみてください。
地植えなら、土の量に拠りますが、根が張る領域は、大きめの鉢の何杯に相当するか、なんとなく想像してみましょう。小さめの肥料袋なら使い切りそうになるかも。
これが硫安をあたえるとなると、一般的な化成肥の倍から3倍の窒素成分を含むので、半分以下を与えると考えましょう。
地植えかんきつ品種不明
数年前、うちの庭にかんきつが生えていることに気づきましたw。南天の株元から芽が出ているため、このかんきつは、鳥が運んできたのかも。そのため、結実は期待薄の柑橘です。一応、施肥は今後も定期的に実施して、はさみは入れない管理とします。とげは切っていいそうです。残していると、風などの影響で、葉や実を傷つけるので、無い方がいいですよ。
成育状況
こちら23年春のようす。
施肥
24年からは当面単肥のみで管理してみますよ〜
この地植えは、根域制限は特にしていない状況。
樹木の施肥の方法としては、枝葉の先端の直下にまで、根が伸びていることを予想して、その根の先端に肥料が効くよう、円を描くように、肥料をばらまいていきます。
ポット苗せとか
「せとか」は、”かんきつのトロ”と呼ばれるほどの、高級みかんのひとつです。
23年2月から、楽天グリGOから取り寄せたポット苗のままで保管しています。
成育状況
23年春の植え替えと、主幹の切り戻し後のようす。販売元の指南書に書かれていた「模様木仕立て」というやり方に則っています。鉢の高さと同じだけ、主幹を残して、その上部は切り落とす方法だそう。ただ、24年以降は、せん定の類は、一切タッチしないことに変更します。
植え替えと言っても、実は、ポリポットをそのまま再利用した、植え戻しを行っています。ポリポットの中は、元肥を混ぜたオリジナル配合の土に入れ替えてます。根はあまりに貧弱だったこともあり、触りませんでした。
なお、こちらの「せとか」は、幹が、ふたまたに分かれたようにつがれているので、「切り接ぎ」という手法が使われた接ぎ木苗です。根っこが、生育旺盛で病気に強くなるよう、このような異種同士を接続する技術が採用されています。その分、価格に反映されて、少し割高です。野菜苗の一部でも、同じく接木苗が販売されています。
施肥
鉢サイズは5号程度なので、施肥量もできるだけ少なめに与えます。三つ指ひとつまみ程度で。
肥料以外の管理
水やり
水切れには注意しますが、常にじゃぶじゃぶぬれっぱなしのような状態は避けます。適度に乾いた状態を心がけましょう。
ただ、これからの季節、5月ごろからの猛暑は避けられないでしょうから、そうなってくれば、鉢管理の方は、冬前まで、とにかくひたすら毎日水やりが必要です。秋もたぶんいつまで経っても暑いんでしょ?。。逆に乾きすぎないように、土の上にバークチップを敷いたり、鉢カバーで鉢が太陽光で熱せられない工夫も有効です。うちは、自動かん水器を設置したので、鬼に金棒〜。
せん定
せん定は一切しないように、とのことですw。
「春の新梢は残して、夏と秋の新芽は積む〜」といったような、ネットには、柑橘のせん定うんちく解説があふれていて、しかも難解。。私も完全にそのように覚えたけど。。「柑橘のことを知らない人たちはとにかく触りたがるから、柑橘は負けじと成長して、実をつけないんだよ」とは、農家さんのお言葉。なるほど。。
プロに「放っておけばいい」と言われると、なんか安心ですねw😃
関連リンク
・グリGO
果樹や草花の取り寄せでは、楽天でこちらのお店一択の状況。送料は高いので、一回の取り寄せで複数(4〜6鉢)注文してます。