最終更新日 2023.11.09
いちごの栽培に初挑戦します。ただ、すでに定植適期を逃している恐れあり。いちごの栽培を検討している方、もう遅いかもしれません。
今回採用の品種ご紹介
ホムセンで買ってきたポット苗を定植します。いちご栽培初挑戦のわたしが選んだのは、「宝交早生(ほうこうわせ)」と「さちのか」。
理由は、宝交早生が育てやすい、さちのかはメジャー品種なので(育てやすさは不明)。後で知りましたが、さちのかはいちごの中でも糖度の高い部類に入るそうです♪
しかし、なぜか一カ所で多品種を育てるのは良くないとのこと(確証なし)。何が競合するのか不明ですが、トウモロコシのように、他品種の花粉が交雑すると、果実の品質が落ちる恐れはあり得ます。そこで、1品種に絞ろうかと思いましたが、育て方や味の違いを感じたいので、2品種にしました。もし競合するのであれば、定植時は、距離をとるようにします(花粉媒介虫が飛び回る場合、中途半端な距離を取ったところで意味ないですが・・)
あとは、四季成りいちごは選ばないようにしました。いちごの多くは、春に収穫する一季成りだと思いますが、四季成りの場合、単純に言えば、花実に向かう水分養分が分散されてしまって、期待しているような結果にはなりにくいと考えましょう。いちごと同じバラ科の「バラ」も、四季咲き性の品種があって、春は盛大に咲き誇りますが、管理次第で、夏花と秋花はだんだん元気がなくなってきます。
さらに、株元の通称「クラウン(=生長点)」がしっかり太っているものを選びます。葉は8枚ぐらい出ているものという意見もありますが、わたしはその辺はめやすにしました。
ちなみに、今年のホムセンでのいちご販売は、気合が入っていたようで、多品種を大量に並べていましたが、販売開始から1カ月ほど経って、売り場を見に行ったら、ほとんど購入されずに売れ残って、苗がくたびれていました。。
消費者もそんなにバカじゃなかったのかな??あるいは、すでにいちごを育てていたひとは、前年の子株、前々年の孫株を温存しているはずなので、思ったほど需要がなかったのかも。。
売り場には、私は聞いたことない品種がたくさん並んでいて、確かに心躍りましたが、いちごの中には、特にプロのハウス栽培向きで、露地向きではない品種があると聞いたことあり(雨で媒介しやすいウィルスで発病したり、露地では水分コントロールがしきれないことに起因するのかも)。したがって、苗選びする際は、名前で選ぶのではなく、「初心者向き」「育てやすい」「病気に強い」とはっきり書いてあるものを選んだ方がベターかと思います。
そして、さきほどの写真で、すでにお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、さちのかには、すでにうどん粉病が。w
購入時にチェックしたとき、さちのかは全体的に、うどん粉病が出ていたので、無いものをしっかり選んだはずですが、一晩で発症することもあり得ます。相手はカビですし、仕方ないです。できれば、病害虫がついている苗、怪しげな苗は買わない決断をするのも大事ですね。
うどん粉病に効く薬剤も販売されているので、そちらで対処しましょう。わたしは、有機栽培でも使えるカリグリーン(住友化学園芸)を使おうと思います。
植え付けのようす
定植場所
6年ほど耕作放棄地だった場所です。夏までは、キク科の雑草がはびこってました。
暑い中、悪戦苦闘してなんとか、うねを立ち上げ。
盆過ぎから1カ月間、太陽熱消毒しました。そのあと、根菜を植えようと思いましたが、思いのほか、土が堅く、その上、残さがまったく消費されていなかったので、しばらくシートをかけないまま放置。
10月中旬ごろに、黒マルチを張って、乾燥を防ごうとしましたが、ほぼ1カ月来ない間に、風でマルチがはがされてしまって、びっしり草が生えてます(太陽熱消毒の意味無し!w)ただし、どういうことだか、土がふっかふかになってました。これは嬉しい誤算。
ここに土壌改良材や元肥えをすきこんで、即日、苗を植え付けます。
土壌改良材と元肥
投入した土壌改良材は下記の通り。
・ハイパワー苦土石灰 適当(腐植酸や微量元素も含有)
・カキガラ石灰 適当
・腐植酸 適当
・ボカシ肥料 適当(ほぼオール5)
・有機玉肥 ひと苗に2粒(リン酸補給)
「適当」は、1㎡に軽くひとにぎり程度としました。
なお、ホムセンでチェックした苺専用肥料は、5-8-5となってました。よって、専用肥料を買わない場合は、通常の肥料はやや控えめで、そこへリン酸を足してあげる感じです。
玉肥は久々の登場なので、写真をあげておきます。リン酸補給なら、BM溶リンや魚粉などでもいいかなと思います。
根鉢チェック
宝交早生の根はしっかり回ってました。イチゴはデリケートらしいので、根鉢はまったく触らずにそのまま植穴へ投入します。
さちのかは、宝交早生と比べても明らかに貧弱です。うまく成長させるのは、少し難しいのかなという気がします。天気予報では、23年は、11月中旬から一気に気温が低下してくるようで、そうなると、この状態から、どれだけの根張りが期待できるでしょうか。かなり厳しいのではないかと。
そうなると、苺はそもそも10月の早い段階で植え付けるべきだったと思いますし、追肥の観点からも同じことが言えそうだなと思いました。というのも、1回目の追肥は植え付けから1カ月後とのこと(肥料の消費に1カ月かかると考える)。さらに、苗の(根の)成長は12月に入ると止まるとのこと。つまり植え付けは10月上旬にやっておかないと、冬越しまでにうまく成長してくれないことになります。
定植
土の跳ね返りから発生する病気の予防のためにも、黒マルチはしておいた方がいいと思います。また、地温上昇や保湿、防草にも有効です。これから一気に気温が下がるのであれば、なおさら必要です。
一方、春になった時点で、逆に黒マルチの熱が、苺の果実を傷める恐れはあります。その場合は、マルチの上に敷きワラか、それに相当するものを被せて、果実のベッドにしてあげることは必要になります。
また、どんな植物でも定植の際は、生長点(苺はクラウンと呼ばれている)が土で埋まらないようにするのが基本です。
わたしはそれを踏まえて、浅植えにしました。根鉢の肩が少し出る程度で、生長点が埋もれにくくなりますし、水はけも少し改善されます。
なお、植え付けるうねの高さはできるだけ高くして、水はけの良さを確保しましょう。
また、わたしは、うねを作った後、大抵、くわや足裏を使って、土に転圧をかけます。平らにして雨がたまりにくくすることと、土と根やタネが密着しやすくするためです。表面に転圧をかけたぐらいで、団粒構造や土のふかふかした状態が完全に失われるようなことはありません。
うねの両端に、いちごの苗を1株ずつ植えた格好です。後から思い出して、株元に農薬(害虫退治オールスター)をふりかけておきました。本来は、苺であれば、植穴土壌混和を推奨されています。
このままだと、真ん中ががらんと空いてもったいないので、まだタネがまけるものがあれば、まいてもいいですし、玉ねぎを植えて、コンパニオンプランツとして育てるのもいいです。
また、今日は間に合いませんでしたが、ついでに、保温と霜害防止のために寒冷紗をかけておければよかったなと思います。
今後の管理
追肥
定植から1カ月後に1回目。
ただし、先述のとおり、12月に入ると、株は休眠状態に入るようです。にも関わらず、追肥をしたら、肥料が消費されません。肥料焼けを起こす恐れもありますし、追肥はしない方がいいのかも。
水やり
植え付けから1週間は特に注意して観察し、よほど乾燥しているようなら、日中の暖かい時間に水やりをします。
関連リンク
本サイトの運営費用を補うために、関連リンクでは、楽天アフィリエイトなどを利用して、わたしが実際に使用している農業資材や販売店などのプロモーションを行っています。よろしかったら、のぞいてみてください。
うどん粉病が発症してから、スプレーしても効果はあります。パッケージデザインが最近変更になったようです。発売元は住友化学園芸。プロ向けに大容量のアルミパックで同名の「カリグリーン」が販売されてもいますが、中身は同じです。この商品の取扱店は、わたしがいつもお世話になっている楽天市場の種苗店IVYさんです。