日本のぶどう品種のひとつ「BKシードレス」の管理状況です。
BKシードレスとは
大粒のタネなし黒ぶどう。九州大学農学部において「マスカット・ベーリーA」と「巨峰」との交配により作出された。BaileyとKyo-hoの両頭文字でBK。
日々の管理
せん定
22年1月下旬に棒苗を取り寄せて、栽培をスタートさせました。


今年の目標は、垂直方向に強い樹形を作ることです。(なお、翌年はぶどう棚を作り、翌々年以降に収穫を目指します)
そのため、水やり以外で、今年やることは、不要なつるや脇芽を早めに取り除いて、余計なエネルギーを使わせないようにします。とは言っても、バラと比べれば、ほとんどやることはありません。

ひとつの節から左右にそれぞれ、1枚の葉と1本のつるが出てきます。つるは不要なので、みつけ次第、随時、切り取ります。わたしは指でやってますが、折らずに、外側に向かって引きちぎらないと、特に若すぎる部分は、主幹のうす皮までひっついてきて、ズルむけになってしまうので注意。

全てのつる性の植物に言えることですが、支柱のような動かないものに固定せず、風に揺れた状態にしておくと、成長が鈍くなります。朝顔やへちまといったグリーンカーテンでよく使われる「園芸ネット」が、ぶらぶら揺れる状態でも、成長が悪いです。
ぶどうの場合は、つるが盛んに伸びてきて、何かに捕まろうとするので、葉や茎の成長にエネルギーが回せません。

ある程度成長してくると、棒苗の頂上付近から出てきた、元気な新枝を、この株の主幹とするため、1本だけ上に伸ばしていきます。写真には枝が3本出ています。

随分すっきりさせすぎた印象ですが、これで大丈夫。

上に伸ばす枝以外の横枝は、基本すべて不要ですが、念のため、予備の枝を1本だけ残しておきます。しかも予備の枝は、上の枝とは逆の方向から出ている枝を残しておきます。
ぶどうの1本の枝を輪切りにしてみたとき、枝の左右で1本ずつ水や栄養を運ぶ管が通っているようです。枝が傷つくなどして、一方の管が断たれても、もう片方は使えるため、株の生存率を高めようという考え方です。

せん定すると、こちらも随分さみしくなりましたが、問題ありません。できるだけ地面の菌をもらわないように、地上から離れた枝を残しました。
日当たり
1日8時間以上、直射に当てるようにしています(三輪正幸先生曰く、直射は少なくとも3時間以上とのこと)
この直射日光は、できるだけ午前中の日光がいいです。午前中は光合成が活発な時間帯だからです。
水やり
水は控えめにします。また、病害虫予防のため、雨に当てないようにします。
うちの水やりは、2日に1回程度ですが、これくらいのペースなら、葉がお辞儀することはなかなかありません。迷いましたが、葉水は与えています。
日光にできるだけ当てながら、雨に当てないようにするのは、たとえば、日当たりのいい軒や、カーポートのような生育環境を用意してあげるのが理想的かもしれません。

うちでは普段、日当たりのいい場所に鉢を設置。雨の予報で、軒下へ少しだけ鉢をずらす微調整をしています。この方法で、日照と水の管理をして、今年はとにかく、しっかりとした幹を作ります。

枝葉を厳選したことで、栄養やエネルギーを集中させることができ、1か月超で、随分大きく成長しました。
病害虫(写真あり)
ぶどうも、バラと同じく、病害虫のデパートかと思うぐらい、いろんなリスク要因を持っています。ただ、うちのぶどうは、今のところ、ほとんどそれらしい被害が見られず、ラッキーかも。
スズメガ

角をもっていますが、刺しませんし、毒もありません。ただ、私は苦手なので、「マイローズベニカXファインスプレー」で退治しました。
葉っぱを食害され、穴が開いてしまいましたが、たまたま、不要な脇芽の葉を食害したので、この葉っぱは切除。脇芽を取り除いていなかったことが幸いしました。若葉が食害されやすいのなら、あえて脇芽をしばらく残しておくというのも、リスク低減のため、ひとつの方法になるかもしれないです。
卵も2つ見つけました。恐らく同じスズメガでしょう。取り除きました。
ぶどう苗木の販売店
苗木の専門店グリーンでGO!(楽天市場店・三重県)は、苗木を中心に販売されている総合園芸店。最近、果樹と言えば、こちらの店舗でしばしばお世話になっています。ちなみに「苗木部 by 花ひろばオンライン」も同じ運営会社。
これまで取り寄せた植物は、根っこも地上部も、到着時から現在に至るまで、状態はとてもよかったです。
最近注目の商品は、テッポウムシ(カミキリムシ)予防フィルム。ぶどうの他、オリーブ、いちじくなどの果樹やバラの幹を食い荒らす被害を軽減する園芸資材。幼木のような細い幹でも被害は出るようなので、対策は早ければ早いほどいいと言えそうです。