最終更新日 2023.05.02
我が家(本州関東以西・太平洋側平地)の固形肥のプランです。
樹木の施肥プラン
今月は「ブルーベリー」です。
ほぼ鉢植えの環境ですが、地植えは、かんきつ・南天・ひいらぎ・沈丁花。
緑=主に有機:「窒素控えめ、リン酸そこそこ」で肥効30日程度のもの
黄=緩効化成肥料:IB肥料 めやす10-10-10-1 肥効30日
青=緩効化成肥料:IB肥料 めやす10-10-10-1 肥効100~120日
※肥効期間が明記された肥料を使用すると管理しやすいです。
※これとは別に、水やり計画に基づいて液肥や、結晶硫酸マグネシウムも与えてます。液肥については、各月の水やり液肥プランで触れています。
さて、以下、我が家での具体的な肥料の内訳や量を示していますが、ご自身の環境や栽培品種で、調整してください。例えば、ひいらぎの地植えは年間通して追肥不要でも、鉢植えは春秋2回IB肥料を軽く与える、ぶどうの地植えは12月に寒肥えを与えるが、鉢植えは不要など、違いがあります。
また、気候の状況や管理方法の変更等で、修正する場合あります。
殺虫剤)ベニカXガード粒剤
固形肥のページで、いきなり殺虫剤の話ですが、固形肥を与えるついでに、固形の殺虫剤も忘れず与えたいので、併記します。
2023年は5月・7月・9月の月はじめ、一日(ついたち)に与えることにします。
2023年は、すでに4種のバラすべてで、チュウレンジハバチの幼虫が大量発生してしまいましたので、散布時期として、5月より、4月が適切だったかもしれません。2022年は早めに散布したはずなので、チュウレンジハバチの被害はあまり記憶がなく、それを考えると、効果はかなりあるように思います。幼虫は発生してしまった後でも、とにかく見つけ次第、それがついた葉ごととりのぞいたり、殺虫スプレーなどで初期防除できれば、問題ありません。
この薬剤には、イモムシの食欲不振を起こすBT菌が入ってます。元々、この粒剤を使い始めたのは、根を食害するコガネムシの幼虫対策にと思って導入しました。コガネムシ幼虫はバラのみ適用となっていますが、果樹のコガネムシ対策としても期待しています。実際、植え替え時に発見したことはありません。
一方、2022年は、シャクトリムシの被害は一番多かったように思います。薬効が薄まる時期と重なっていたのか、そもそも効いてないのか、不明。ふ化したばかりの幼虫は、一瞬で糸を垂らして下枝へ逃げようとするので、注意すれば見つけやすいです。大きく育った幼虫は、枝に擬態するので見つけにくいです。
また、強力な薬剤クロチアニジンが入っています。イモムシやアザミウマ(スリップス)などに有効。住友化学園芸のヒット薬剤にはたいてい含有されていて、スプレータイプなら、消費者には納得しやすい速効性があります。
このクロチアニジンが入ってる割に、野菜まで適用してよいという認識はなかったので、裏書を見てびっくりでしたが、この辺はお好みで。わたしは野菜には使わない予定です(と言いながら果樹に使ってますが・・)いかなる薬剤も一回の使用量と年間使用限度数にはご注意ください。
ブルーベリー
さて、5月の固形肥は、樹木ではブルーベリーのみです。
我が家では3品種育てており、当初の予想と異なって、3品種とも花をつけました。ミツバチの飛来も確認できました。今年は初収穫が見込めます。
現在、ほぼ花が終わりかけてますので、施肥のタイミングとしてもちょうどよさそうです。
花後のお礼肥え。10号鉢でトータル30g、5号鉢で15gをめやす。
カリ控えめで、消費した(する)リン酸に加えて、シュートの成長に備えて窒素を中心とした内容に配合します。塩化カリまではわざわざ入れません。
新魚粉(フィッシュサプリ・顆粒状)のみ20g/10号、10g/5号。
めやすより、少し減らすことにしました。
このフィッシュサプリ、肥効が90~120日と結構長いです。気温が上がったり、水やり回数が増えれば、規定よりも早めに溶け切る可能性はありますが、あまり肥料成分が長く残り過ぎると、猛暑期(およそ30度超え)まで窒素が効き続けることになります。そうなると、暑い時期に、やわらかく無防備な新芽が成長してしまうのは、多くの植物にとっては危険行為です。猛暑を迎えるまでに固形肥料が使い切れていそうか、ある程度、逆算してから、与えます。肥効期間は、手元の肥料袋を確認してください。
プランター野菜の施肥プラン
葉ねぎ・シュンギク
たねまきして発芽、本葉も出ている状況です。
土に元肥えはいれていません。
1回目の追肥は、葉ねぎがたねまきから2週間後、シュンギクが3週間後。30g/㎡を与えたら、土寄せ(株元に土を少しかけてあげることで、株が倒伏しにくくなり、根張りを促すこともできます。株の周囲の土が水を通しやすくなる中耕にもつながります)それ以降は、2週間おきの追肥。
と先月時点で計画していましたが、まだ追肥をしていないと思います。(;’∀’) ただ、熊本ユーエックス社の納豆菌資材「バイオONE+」は一度だけ与えました。
5月から液肥で、2週間おきに追肥していきます。与えるタイミングがそろっていると管理しやすいです。「バイオONE+」については、月一回だけ与えようかと思います。まさかの100倍希釈でちょっとコスパ悪いか。。出来がよければ不満はないんだけど。
液肥でも固形肥でもいいと思いますが、いれすぎにご用心。肥料の与えすぎによる根腐れ(根が枯れる)やアブラムシなどの害虫が寄り付きやすくなる被害が出ます。プランターなら100均で売られている小さめの防虫ネットが、サイズ的にちょうどよく、害虫を気にせず施肥しやすいです。
イタリアンパセリ・にら
なし
畑野菜の施肥プラン(詳細計画中)
アブラナ科・ヒユ科・マメ科・イネ科・ハーブ
2023年4月から畑栽培を数年ぶりに再開しています。元肥えは一切無しで、追肥で調整しますが、現在、プランニング中。近日追記します。
使用中の固形配合肥料
春から秋にかけて主に使用している肥料を紹介します。ホームセンターで同じものか、似たようなものが売っています。ただし、たまごや商店の商品は少し珍しいと思うので、一般的なお店ではあまり見かけないはずです。
(カレンダー緑)かにがら肥料 ペレット 2kg
21年秋から、わたしは好んで、たまごや商店のカニガラのフレーク状肥料(国産品)を使ってます。微生物を活性化させて、土を団粒構造にしつつ、腐敗菌を抑えるなどの効果もあるようですが、わたしはキチン・キトサンの効用を買ってます。このキチンなどは、甲虫の外殻と同じ成分らしく、植物がこれに反応対抗しようとして消化酵素を出すようなんですね。植物の細胞強化に加えて、虫をも栄養にしてしまおうという、植物の生命力のポテンシャルを引き出す資材として重用しています。
デメリットはニオイです。エビカニの香りがダイレクトに放出されますので、水分は禁物。不快害虫が寄り付いてしまいます。密閉して暗所での保管も大切。
今回の取り寄せ品は、輸入品(あるいは輸入加工品)でインドネシア産。ペレット状で、まだ未開封ですが、粒状なので、取扱いやすいはず。現状使っているフレーク品は、ビニール袋から取り出す際、静電気が発生すると、四方八方へ派手に散るのも難点でした。。また、自然風にも吹き飛ばされにくいはずです。
3-2.5-0 海産物なのでミネラル類の微量元素も豊富
家庭菜園では、めやす100g/㎡前後を土に混ぜ込みます。最大年2回まで
(緑)フィッシュサプリ(魚かす含む配合肥料)
魚粉・魚かすは、家庭菜園をされる方なら、結構使っていらっしゃるかもしれません。「やさいの時間」でも藤田先生がトマトやにんじんなんかに毎年よく使ってらっしゃいますね。果菜の色つやを鮮やかにしたり、甘くする効果を出すアミノ酸資材として、元肥えに施用されているシーンが印象が強くあります。
魚粉・魚かすは、ホームセンターの室内売り場で必ず売ってると思います。わたしは今回たまごや商店のペレット状肥料を取り寄せました。ペレットを選んだ理由は、さきほどのカニガラと同じく、舞いやすい点を難点としていたため。ニオイはカニガラほどではないような気もします。粒状になったことで、施肥もしやすくなるでしょう。
ニオイはしますが、かなり控えめな部類だと思います。こちらも湿気水分を避けて、密閉の上、暗所保管です。
5-4-2 海産物を含むのでミネラル類の微量元素も豊富
これなら、カリをあと少し足せば、ブルーベリーにちょうどいいかも。今年のブルーベリーの追肥はこれを多用しそうな予感。
ちなみに完全100%な魚かすではなく、100%有機成分の配合肥料となっています。どちらかというと「油かす」な気が。。魚かす重視なら今後商品選定の見直しもします。
原料:植物性油かす、魚粉、鶏系動物かす、副産複合肥料、牛骨粉(原文ままではありません。商品裏書きを私なりに解釈して記載しました)
家庭菜園では、めやす100g/㎡を土に混ぜ込みます。追肥OK(元肥えの半分以下)
23/5/1追記)デメリット:肥効期間が90~120日とかなり長いため、それは施肥の手間が省けるメリットともいえるが、一方、5~7月にかけて与えると、猛暑に突入しても肥料が効き続ける恐れがあるため、真夏の成長をとめておきたい植物には、この期間を避けて与えた方がいい。
(カレンダーの黄青)IB化成肥料10-10-10
NPK成分比が10-10-10である商品が多く見られ、中にはマグネシウムなどの微量元素入りの商品もあります。積極的に微量元素のアピールをしていない商品が多いので、裏書をよくみて、できるだけ微量元素入りのお得な商品を選びましょう。1粒1gとなっている商品が多いので、わざわざ計量しなくても、玉数を数えればよく、使い勝手がいいです。
化成肥料なので、溶け出したときの有機的なニオイ(動物の残さやフンのニオイ)がないので、コバエがたかることもなく、室内で管理する観葉植物に使うことができます。
追肥として使うのが専らです。土の表面に均等に並べるだけか、土に少し押し込んでもいいでしょう。後者の方が、肥料の効きは早いです。肥料成分が出たあとの残さは、その形が崩れない限り、残り続けるので、追肥するたびに、肥料の残さだらけになりますので、取り除きます。
ほとんどのIB肥料が肥効期間30日の緩効性ですが、例えば、サンアンドホープ社のIB肥料は100~120日のものも販売されていて、追肥の手間が少し軽減されます。使用感として、30日肥効の商品の方が少し効きが強い気がします。
(カレンダーの緑)マグァンプK6-40-6-15
園芸では定番の化成肥料。
1年肥効(緑パッケージ)と2年肥効(青パッケージ)のものがあります。鉢植えの果樹など、植え替えが2年おきと分かっていれば、2年肥効。年内に植物の寿命を迎えるものや毎年植え替えタイミングを迎える場合は、1年肥効を選ぶと、ベターかと思います。市販の肥料で1年以上の長期肥効をうたったものは少ないのではと思います。この肥料を使用するのは、ほとんどの場合、植え替え適期の春になろうかと思います。有機肥料ではありませんが、「カレンダーの緑」の区分としました。
定番の肥料で、これさえ使えば、あらゆる植物に対して間違いないはずですが、花もの実もので特に効果が出るように考えられているのか、リン酸分がまさかの40。肥料商品の中でもダントツ多いのでは。リン酸は元々、土中の鉄分と結合しやすいようで、リン酸を多く含んでいても影響は少ないことまで加味された商品設計なのかもしれません。他社の肥料でここまで突出したものはないように思います。
ちなみに、腐植酸を加えると、土中の鉄分と結合する前に、腐植酸が作用して、リン酸が根に効くようになります。花実がいまいちと感じるなら、腐植酸を試す意味はあるかもしれません。
マグネシウム15とこれも他社品と比べて、かなり多く、光合成を活発させる成分です。
(緑)日清ガーデンメイト固形骨粉2-12-7
天然原料100%の有機発酵肥料です。広いお庭なら、土の上に置き肥してもいいですが、水を含むと、動物のフンのようなニオイが空気中に漂います。また、カビが旺盛に生えることもあるかと思いますが、肥料分解の過程なので、問題ありません。これらを軽減するためには、土中に埋め込みます。肥料の効きも早くなります。なお、室内の観葉植物用としては、不向きです。
油かすがベースの肥料の割に、珍しく「窒素がかなり少なめ」の成分構成で、多くの植物に最適の肥料のように思います。窒素が多すぎると、うどん粉病などの病気や、アブラムシなどの害虫が大発生する要因となります。
また、有機肥料で肥効が30日とは、驚きの分解の早さです。酷暑明け~休眠前の、数か月の間に効かせる肥料としても重宝しそうです。現在、うちの固形肥プランでは、9月~年末にかけて、肥効30日の化成肥料を与えることになっていますが、これなら問題なさそう。酸性土壌を好むブルーベリーにも最適。
リン酸12%と多いので、花や果樹向き。果実をつける野菜にも推奨されています。
1粒13g前後。
(緑)JOYアグリスお礼肥え 寒肥え2-5-3-1
天然原料100%の有機質をベースとした配合肥料。一部、化成肥料が混ぜられているという意味ですが、配合比は不明。化成肥料として読み替えて差し支えないかもしれません。
果樹の収穫や花のシーズンが終わりそうなタイミングで追肥する「お礼肥え」や、休眠期に入る前のエネルギーチャージのための追肥「寒肥え」として設計された商品。
全体的に、肥料成分が低めで、さほど肥料成分を必要としない植物や、ゆっくり効かせたい場合に、最適な肥料と言えそうです。窒素成分が少ないのも、使いやすいです。
においは控えめですが、水分を含むと、カビが生えやすいです。カビ自体は問題ありませんが、置き肥にするより、土中に埋め込む方がいいでしょう。室内の観葉植物は避けてください。
マグネシウム1%含有。
こちらは商品裏書に肥効が明記されていません。太田油脂株式会社 JOYアグリス事業部に直接問い合わせたところ、肥効めやす30日との回答でした。肥効期間がわかる方が、管理がしやすく、肥料焼けといった過剰な施肥になる失敗も減らせると思います。肥料の効き目がどのぐらいか、購入前にパッケージの裏表をよく確認してみましょう。たいてい記載されています。
(主に野菜追肥用)化成肥料8-8-8
畑で野菜を栽培されている方には、おなじみの基本の肥料。テレビで顆粒肥料を与えているのをみれば、これを使ってます。NPKが各8%ずつ含有と、成分はやや控えめなので、肥料の与えすぎによる、根っこの肥料焼けを起こしにくいとされています。ただし、我が家では、窒素分を抑えたい野菜(特にうどん粉病が発生しやすいウリ科など)には、最近使わなくなってきました(使用料を減らすことで調整も可能)。
速効性で、肥効は2週間ほどと思われます。
元肥として、土づくりの際に、しっかり混ぜ込みます。また追肥として土の表面にまいた後は、中耕して土になじませます。