最終更新日 2023.12.01
我が家(本州関東以西・太平洋側平地。野菜のタネ袋では「一般地」「中間地」と表現されていることが多い)の固形肥のプランです。毎月1日に固形肥の施肥をするという習慣にしています。植物によって、タイミングが異なります。
樹木の施肥プラン
今月は「バラ」「セローム」です。プランに掲載ないですが「すもも」「実梅」を鉢に植え付けるため、元肥を混ぜ込みます。結局、この2品種は先月植え替えませんでした。
ほぼ鉢植えの環境ですが、地植えは、品種不明のかんきつ・南天・ひいらぎ・沈丁花。第二畑には、梅、いちじく、柿、ゆず。キウイ(雌雄いずれかの株)もあるっぽい。
緑=主に有機:「窒素控えめ、リン酸そこそこ」で肥効30日程度のもの
黄=緩効化成肥料:IB肥料 めやす10-10-10-1 肥効30日
青=緩効化成肥料:IB肥料 めやす10-10-10-1 肥効100~120日
※肥効期間が明記された肥料を使用すると管理しやすいです。
※これとは別に、水やり計画に基づいて液肥や、結晶硫酸マグネシウムも与えてます。液肥については、各月の水やり液肥プランで触れています。
さて、以下、我が家での具体的な肥料の内訳や量を示していますが、ご自身の環境や栽培品種で、調整してください。例えば、ひいらぎの地植えは年間通して追肥不要でも、鉢植えは春秋2回IB肥料を軽く与える、ぶどうの地植えは12月に寒肥えを与えるが、鉢植えは不要など、違いがあります。
また、気候の状況や管理方法の変更等で、修正する場合あります。
バラ
11月に花後のお礼肥えで与えたばかりで、また追肥なの?という懐疑的な感じもしますが、今回は「元肥え」です。バラの休眠初期にあたる12月から1月上旬ごろが植え替えの最適期とのことで、その土中に混ぜ込む「元肥え」として施肥します。
うちは、立地上、夏以降は午後ほとんど日の当たらない場所でバラを管理しているので、花が咲きにくいと思ってました。ただ、自動かん水を9月中旬に採用してから、バラの調子がよく、四季咲き性の「マッカートニーローズ」「レオナルドダヴィンチ」は、勢いは無いものの、何度か咲きました。こんなに寒い現在(11月30日時点)でもダヴィンチが数輪咲いています。むしろ寒いので保存性がいいのかも!?
ただ、ここから休眠させてあげないと、春の開花に向けて体力が温存できないので、そろそろ花は摘んで、水やり回数も減らしていくことになります。
22年冬のバラの植え替えはリポートしなかったんですが、23年冬はできればアップしようと思います。
なお、オールドローズ系には、元肥えをいれすぎると、春の花がちんちくりんの残念な姿になるので要注意。うちの場合は、「ユアインネルンアンブロ」という覚えにくい品種名のバラがそれにあたるようです。三井住友化学の”牛ちゃん”から、花友で直接伺ったアドバイス。ご自身のバラの品種名から、オールドローズの系統かどうか調べてみてください。
フィロデンドロン・セローム
沖縄では、そこら中に生えてるサトイモ系の植物のひとつ。
うちは、くれ縁に基本ほったらかし。水も葉水も気づいたときに与えている程度でちょっと可哀そうな状態で放置してます。冬は肥料を吸わないと思って、あげないまま、春前になると、葉が黄色くなってきてしまうので、23年の冬は、普段どおり、緩効性肥料を与えてみようと思います。120日肥効の10-10-10です。尺鉢(10号)にIB肥料を20~30粒ほど与えていたような気がします。前回の肥料かすを数えればわかるんですけどね。
すもも
楽天のグリGOで夏に取り寄せていたポリポットの「すもも」を、11月に入ったのでようやく鉢に植え替えます(と言いつつ、できなかったので必ず12月中に)。元肥は有機肥料めやす8-8-8を、10号鉢で一握り程度(50~30g)の予定。すももは、年間通して、肥料を与えすぎないことが成功の秘訣だそう。元肥はゆっくりしっかり効かせて、追肥は必要ない果樹らしいです。
実梅
楽天のグリGOで夏に取り寄せていたポリポットの「実梅」を、11月に入ったのでようやく鉢に植え替えます(と言いつつ、できなかったので必ず12月中に)。ただし、葉が完全に落葉してしまい、枯死しているかも。。芽は控えているようなので、枯れてはいないと思われる。地植えの実梅も、夏場は、ほとんど葉っぱが動いてないので、根っこだけは生きている可能性はあります。
元肥は有機肥料めやす8-8-8を、10号鉢で一握り程度(50~30g)の予定。これに関しては、よく調べられていないため、根拠はありません。すももにあわせました。
鉢植えの実梅は、かんきつとほぼ同じタイミングでの追肥OK。ただし、分量は未定。
プランター野菜の施肥プラン
にら
8-8-8をほんの少量与えておきます。
第1畑の施肥プラン
2023年4月から畑栽培を数年ぶりに再開しています。元肥えはほぼ無しにしました。結果、弊害が出たのはスイカ。株がまったく大きくならず、完全に失敗。元肥えをしっかり与えた方がいい野菜もありますので、要注意。冬野菜の定植時も、寒くなる前にしっかり成長させるために、元肥えを抜くのはNG。
実は、液肥を張り切ってあげていたのも、猛暑のピーク頃までです。。その後、追肥自体をしなくなってしまいました。
固形肥は、しばらく8-8-8を中心に与えることにします。
ナス科
黒なす、白なす、ミニトマト3品種、ピーマン
いずも8-8-8をほんの少量与えてみる。
越冬できるのかどうか分かりませんが、「多少の」耐寒性はあるようなので、ミニトマトはトンネル、なすは不織布でも巻いてみようと思います。と言いながら11月30日は鬼のように寒かったので、もう枯れかかっているかもしれない。。
恐らく、アイコのこぼれ種から、小さな実生苗が2本育っているので、掘り上げて、こちらは日の当たる室内で管理してみようかと思います。まだ枯れてなければ。
アブラナ科
おでんだいこん
まだ一度も追肥しておらず。本葉が4~5枚は余裕で到達しているので、8-8-8を株元にぱらっと。アブラナ科は過剰施肥にご注意。病気や害虫を寄せ付けやすくなります。
ツルムラサキ科
ツルムラサキ。
なんとトウ立ち中。冬も枯れそうにありません。一応、一年草らしいですが、そんな感じがしない。。8-8-8をちょっと追肥してみます
セリ科
トキタの「バーニャカウダ」(極細カラーにんじん)と、こちらもトキタから、セロリの仲間「スティッキオ」が”生えて”ます。
8-8-8を少し与えてみます。
第2畑の施肥プラン
2023年6月から第2畑での野菜もスタートしています。こちらは水道設備がないため、希釈水より、固形肥をメインにプランニングしていきます。なお、固形肥はある程度、土の湿り気があれば、徐々に成分が溶け出します。
ウリ科
ウリ科はいずれも恐らくこれからの本格的な寒さで終了。
ゴーヤ、西洋かぼちゃ いずれも現在なっているものを収穫するのみ。
サトイモ科
サトイモの地上部はすでに枯れました。掘り上げてみます。気が向いたらw
アブラナ科
ケール、キャベツ、ロマネスコ、ハクサイ、おでんだいこん
肥料を与えすぎないようにします。結球系は、結球がはじまったときが1回目の追肥のようで、わたしは完全に見過ごしてしまい、すでに外葉の黄変が進行しています。。一度黄化してしまうと止まらない様子(´;ω;`) 通路に8-8-8を先日ばらまきしておきました。
なぜかロマネスコはまだ一度も与えていない。。
だいこんも追肥はまだ。本葉が4~5枚出ていたら、株元にぱらっと8-8-8を追肥
追肥情報は、「秋野菜タネのページ」で紹介。リンクは最下段
使用中の固形配合肥料
春から秋にかけて主に使用している肥料を紹介します。ホムセンで似たようなものも売ってます。ただし、たまごや商店の商品は少し珍しいと思うので、一般的なお店ではあまり見かけないはずです。
なお、IB肥料とマグァンプKは、屋内でも使用できますが、それ以外は屋内では使わないでください。いくらベテラン園芸家でもさすがにそんなチャレンジングなことをされる方はいないはずです。
有機肥料は、(水を含んだ後の)ニオイが元で、不快害虫が発生します。また、有機肥料は、カビが発生することで、肥料の分解が進み、微生物のエサになりますので、それが気持ち悪い場合は、屋外の土中にしっかり埋め込むか、初めからIBやマグァンプKを使いましょう。
IB化成肥料10-10-10(ホムセン等)
NPK成分比が10-10-10である商品が多く見られ、中にはマグネシウムなどの微量元素入りの商品もあります。積極的に微量元素のアピールをしていない商品が多いので、裏書をよくみて、できるだけ微量元素入りのお得な商品を選びましょう。1粒1gとなっている商品が多いので、わざわざ計量しなくても、玉数を数えればよく、使い勝手がいいです。
化成肥料なので、溶け出したときの有機的なニオイ(動物の残さやフンのニオイ)がないので、コバエがたかることもなく、室内で管理する観葉植物に使うことができます。
追肥として使うのが専らです。土の表面に均等に並べるだけか、土に少し押し込んでもいいでしょう。後者の方が、肥料の効きは早いです。肥料成分が出たあとの残さは、その形が崩れない限り、残り続けるので、追肥するたびに、肥料の残さだらけになりますので、取り除きます。
ほとんどのIB肥料が肥効期間30日の緩効性ですが、例えば、サンアンドホープ社のIB肥料は100~120日のものも販売されていて、追肥の手間が軽減されます。使用感として、30日肥効の商品の方が少し効きが強い気がします。
元肥え専用マグァンプK6-40-6-15(ホムセン等)
園芸では定番の化成肥料ブランド。
1年肥効(緑パッケージ)と2年肥効(青パッケージ)のものがあります。鉢植えの果樹など、植え替えが2年おきと分かっていれば、2年肥効。年内に植物の寿命を迎えるものや毎年植え替えタイミングを迎える場合は、1年肥効を選ぶと、ベターかと思います。市販の肥料で1年以上の長期肥効をうたったものは少ないのではと思います。この肥料を使用するのは、ほとんどの場合、植え替え適期の春になろうかと思います。有機肥料ではありませんが、「カレンダーの緑」の区分としました。
定番の肥料で、これさえ使えば、あらゆる植物に対して間違いないはずですが、花もの実もので特に効果が出るように考えられているのか、リン酸分がまさかの40。肥料商品の中でもダントツ多いのでは。リン酸は元々、土中の鉄分と結合しやすいようで、リン酸を多く含んでいても影響は少ないことまで加味された商品設計なのかもしれません。他社の肥料でここまで突出したものはないように思います。
ちなみに、腐植酸を加えると、土中の鉄分と結合する前に、腐植酸が作用して、リン酸が根に効くようになります。花実がいまいちと感じるなら、腐植酸を試す意味はあるかもしれません。
マグネシウム15とこれも他社品と比べて、かなり多く、光合成を活発させる成分です。
日清ガーデンメイト固形骨粉2-12-7(ネット通販等)
天然原料100%の有機発酵肥料です。
広いお庭なら、土の上に置き肥してもいいですが、水を含むと、動物のフンのようなニオイが空気中に漂います。また、カビが旺盛に生えることもあるかと思いますが、肥料分解の過程なので、問題ありません。これらを軽減するためには、土中に埋め込みます。肥料の効きも早くなります。なお、室内の観葉植物用としては、不向きです。
油かすがベースの肥料の割に、珍しく「窒素がかなり少なめ」の成分構成で、多くの植物に最適の肥料のように思います。窒素が多すぎると、うどん粉病などの病気や、アブラムシなどの害虫が大発生する要因となります。
また、有機肥料で肥効が30日とは、驚きの分解の早さです。酷暑明け~休眠前の、数か月の間に効かせる肥料としても重宝しそうです。現在、うちの固形肥プランでは、9月~年末にかけて、肥効30日の化成肥料を与えることになっていますが、これなら問題なさそう。酸性土壌を好むブルーベリーにも最適。
リン酸12%と多いので、花や果樹向き。果実をつける野菜にも推奨されています。
1粒13g前後の玉肥
庭植えの果樹(かんきつ・ジンチョウゲ)に主に使用しています。
ただし、在庫が切れ次第、有機ぼかし肥料(ただし緩効性)に切り替える予定です。
8-8-8(ホムセン等)
畑で野菜を栽培されている方には、おなじみの基本の肥料8-8-8が広く愛用されています。「やさいの時間」でも使われている固形肥は、この8-8-8です。
主に肥料をあまり必要としない野菜に使用。逆に、多く必要とする野菜には、1回の施肥量を多めにしたり、施肥間隔を空け過ぎず、定期的に散布(2週間に1回ペース)することで対応できる万能型化成肥料と言えます。速効性
NK肥料14-0-14(専門店等)
わたしは、雨などによって畑から流亡しにくいPを除いた、NK肥料14-0-14をコーナンで手に入れたので、こちらを追肥用肥料として使用しています。特殊な肥料のため、どのホムセンでも販売されているわけではなく、畑作が盛んな地域のホムセンなら取り扱いのある可能性があります。
速効性化成肥料で、肥効は2週間ほどと思われます。
Pも必要な場合は、BMようりん0-20-0をミックスすれば、好みの比率の化成肥料が完成しますが、BMようりんが最近割高なので、この手法がやや使いづらい。
主に肥料食いの野菜に使用。
有機ぼかし肥料(ホムセン等)
長期間の栽培となる野菜に、肥効を長く効かせたい元肥に最適。これなら、わざわざ深く掘る「溝施肥」としなくても大丈夫かと思います。
ぼかし肥と言っても、作り方や原料はさまざまかと思われます。原料さえそろえれば、個人でも作ることは可能。わたし自身は作ったことがないので、詳細はわからないですが、道の駅のような地域の小売店で、地元の方が作られたボカシ肥が販売されている場合があります。
うちはホムセンで先日(2023年8月)15L袋で購入しました。価格は2,000円弱
現在使用中のボカシ肥の概要
・6-5-3
・主な原料は油かす、魚粉、骨粉、たまご殻で有機100%
・ビタミンやアミノ酸、核酸(発根促進が期待できる成分)が豊富に含まれている
・形状はペレット状で散布しやすい
・原料から分かるように緩効性。栽培期間が数か月と、管理が長くなる野菜には最適です。逆に栽培が短い野菜に使うと、収穫後も、肥料成分が土中に中途半端に残ってしまい、次の作付けに影響を及ぼします。
・乾燥していても動物的なにおいがそれなりにします。水分を含むと一気にアンモニア臭が強くなりますので、室内では当然使用しない。屋外でも、できれば、土と混ぜ込むようにして散布する方が、ニオイや不快害虫、白カビの抑制にもなります。カビは肥料を分解している初期段階で一時的に発生するものなので、商品の品質不良ではありません。怖がる必要も無し。ただし、分解の結果、熱が多少発生するので植物の根にだけは当たらないように、株から十分離して施肥するか、定植よりも7~10日前に散布します。
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