最終更新日 2022.03.22
📺TVで『趣味の園芸』(2022.3.20)が放送されました。
『趣味の園芸』は「水と土」がテーマでした。
植物を育てる人には、永遠のテーマと言えると思います。一見シンプル、だからこそ奥が深い。いわば、🥚卵焼きのようなものかな。
このテーマの中から、今回は「水」、特に水やりについて、私なりの考え方を解説します。
水やり方法とタイミング
🌈水やりのタイミングについて、「何日おきに」やればいいでしょうか?という視聴者の質問が紹介されてました。
この「何日おきに」を、まず考えてしまうと、失敗の元です。
水が鉢底から出るまでたっぷり
まず水やりするときは、水が鉢底から出るまでしっかりとやることが重要。理由は、乾いた土の中には、植物は根を伸ばしていかないから、とのこと。
このことは心がけてましたが、なるほど~納得!でした👍鉢底まで土が濡れた状態にすることで、成長を促すわけですね。
株の生長がいまいちだなと、感じることはよくありますが、その理由のひとつとして、根っこが伸びていないことが考えられるんですね。こういうときは、まず、水やり不足も疑うことにします。
水やりは土が乾いてから
そして土が乾いてから、水をやるべき、ということ。ずっと根っこが濡れた状態が続くと、根腐れ、つまり、根っこがふやけて、結果、くさってしまいます。
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わたしの場合、“この2点が守れているなら”、何日おきに水やりするという計画を立ててもいいと思っています。なぜ、わざわざ、「いつ水をやるか」を計画するかというと、私が忘れっぽいのと、少しでもラクをするため(面倒くさがりだから)です。
ただし、「水やり何日おき計画」は、次の条件をふまえた上でということになります。
ズボラ水やり「何日おき計画」の条件
1.季節(気温)
これが、手抜き水やり計画を立てる際の、私なりの条件です。
なお、当初、「土の配合(水はけ)」や、「鉢の置かれた環境(日当たり、風あたり、雨あたり)」も条件のひとつとしていましたが、結局、最も考慮しているのは、「季節(気温)」だけかもしないと思い、修正します。
季節(気温)
我が家の場合、22年2月は、10日に1回しか与えていませんでした。3月に入ってからは、突然5日おきに増やしました。
実際、啓蟄の3月6日ごろから、急激に気温が上昇しました。10日おきをこのまま続けてしまえば、おそらく根が乾燥して、株にダメージを与えたと思います。
「3月の」我が家では、基本5日おきに純粋な水やりをすることにしています。これに加えて、液肥を7日おきに与えています。これによって、他の日は、水やりのことを考える必要はないので、気持ちがラクです。
ちなみに「3月の」と書いたのは、月ごとに計画を改めているからです。四季ごとでは、ちょっとざっくりしすぎかもしれません。
それから、雨が降った場合、どうするか。
計画段階では、雨の予報まで考慮しませんが、しっかり長雨に当たった庭木や畑のような場合は、水やりを省いていいと思います。特に田畑をされる方にとって、雨という自然の偉大さというのは、ホースやじょうろでの水やり効果とは、雲泥の差であることを、身をもって痛感されるところだと思います。
ただし、液肥や薬剤散布について、雨後に散布日程だった場合、私は与えます。土や葉がぬれているので、迷いそうですが、あくまで、液肥や薬剤の散布が目的なので。
逆に、雨の日と散布日程がかぶった場合は、雨がやむ翌日まで待ちます。雨で洗い流されては散布の意味がありません。長雨が続いたり、梅雨時期になると、散布計画が狂ってくるので、どうすべきかの判断が難しい。
この辺は、6~7月ごろに詳しくリポートできると思います。
土の乾きを知るめやす
「土が乾いたらたっぷりと」とはよく言いますが、土の中が見えるわけでもないのに、どうすれば、土が乾いたかが、わかるのか。
この方法は、いろいろあるようなので、私の記憶にある限り、紹介します。
鉢の重さを知る
「趣味の園芸」鶴岡先生や「やさいの時間」深町先生が指導されているのをたびたび見ました。水やりする前の、鉢を持ってみる。水やりした後に再度、鉢を持ってみる。それぞれの鉢の重さを覚えておく、というものです。
栽培する鉢が多くて、いちいち覚えていられないかもしれません。それでも、実際持ってみれば、なんとなく分かることはあります。
ただ、単純に鉢の数が多いと持つたびに疲れますね。また、人が持てる以上の、重量ある大きな植物で育てている場合は、難しい。庭木の場合は、まず無理です。
割り箸を土にさす
これも「やさいの時間」で深町先生がよく指導されているのを見ます。乾いた割り箸を土に刺して、土がひっついてきたら、まだ土がぬれているというもの。これは目に見えて、わかりやすいと思います。
一方、深い鉢や、そもそも土が硬い性質の場合は、割り箸が土に入っていかないので、知るのは難しいです。
土に指をいれる
👉指を土の中にいれてみてもいいかもしれません。私は実際、たまにやります。指で軽く掘ってみると、土の表面から少し下の状態だけはわかります。
ただ、土の表層部の状態しかわかりません。実はあまり乾いていないときに指を入れてしまうと、当然、汚れる。土を掘り返しすぎると、根が傷む恐れがあります。
水やりセンサーを使う
土の状態をお知らせしてくれるチェッカーが販売されています。IKEAで販売されていたので、初めて知ったのですが、あまり評価は高くなく、電池も必要です。(人気が出なかったのか、まもなく終売予定)
アマゾンでも販売されていて、色も緑なので、植栽にも馴染みやすいと思います。電池も不要です。
鉢の数が多い場合などは、全部の鉢に挿さなくても、間引いて利用する、絶対枯らすわけにいかない株にのみ利用するなどすれば、節約できるかなと思います。ただ、チェッカーを差していない土の状態や株の置かれた環境も同じであることが条件です。
葉の状態を見る
いよいよ土がほぼ乾いて、水が切れてくると、葉や枝が若干しんなりしてきます。これに気づいて慌てて、水やりすることが私はよくありますが、一度水をたっぷりやれば、また元の状態に戻ってくれます。
私はこの「葉の状態を見る」方法をもとに、水やりが必要なタイミングをおおよそ知ることができるようになりました。これでズボラ水やり計画も立てられるようになります。
では、果樹のように冬場、落葉する植物はどうするか。これは、落葉樹の脇に、常緑の植物を置くと、常緑種がしんなりしてきたら、危険信号。落葉樹でも、水やりのタイミングを知ることができます。私の場合、例えば、レモンバームというハーブをバラや果樹の横に置いています。ハーブは水切れ状態に敏感です。
注意すべきは、葉がしんなりした時間があまりに長すぎると、それらの葉は枯れる恐れがあります。
バラの場合、思いっきり枝先が下を向いてしまって、失敗した~!😢と思っても、水やりで完全復活することがあり、これにはとても驚きました。が、別日、しんなり状態が1日以上と、長すぎたのでしょうが、水をやっても、しんなりした部分は、完全に枯れたこともありました。
もし、枝葉のしんなりに気づいたら、すぐに水やり。そして、水やりタイミングを少し前倒しする、水やり計画の修正が大切です。
ちなみに、コニファーのように一度枯れるとその部分は再生せず、枯れっぱなし(ハゲたまま)のような植物があるので、すべての植物におすすめできる方法ではありません。植物の特性をよく調べたうえで、この方法をお試しください。