兵庫県の中南部にある多可(たか)町で、自家製ピッツァなどを提供されているスオミガーデンズが、現在の営業スタイルを2023年9月いっぱいで終了されるということで、あわてて初訪問してきました。
今までなかなか足が向かなかったのは、兵庫の山の中であまりに遠すぎると思って敬遠してました。。
スオミガーデンズ
スオミとは、フィンランドを指す別名だそうです。このスオミガーデンズは、兵庫県の中南部、多可(たか)という町にあり、ログハウスが7棟の他、お庭に、ブルーベリー農園もあり。これらをオーナーご自身で建てられたことで、メディアにも取り上げられるようになった、ログハウス中心に、個人庭と喫茶、農園があわさった場所です。
ログハウス自体は、フィンランドから木材を取り寄せて、あとは自力で組み立てていったそうですが、それでも素人同然だった人が、コツコツ続けて、ここまでできたんだ、と感心。すごすぎるんですけど。
わたしは、この方のことを随分前に、ネット検索か、テレビ番組(「住人十色」は2018年放送)で知り、そのエネルギーや可能性に感化されて、DIYとか、野菜づくりの考え方などに、それらが反映されることになりました。わたしの人生に多大な影響を与えてくださった方のひとり。
その方に今回ようやく直接会いに行ったことになります。
石窯ピッツァと喫茶

訪問日は時間が無かったので、庭は残った時間で急いでみることにして、まずはピッツァをいただくために喫茶部のログハウスへ。
私が訪問したときは、月曜の昼すぎでも他に2~3組、10人ほどおられたんじゃないでしょうか。混雑してたらどうしようと思ったけど、落ち着いてたのでよかったです。
ご夫婦で営業していらっしゃいました。温和そうなおふたり。オススメをおたずねして、具沢山の「カプリチョーザ」をオーダー。
ログハウスを自分で建てて、ピザ窯まで作ってしまったというマスター。それで営業までやってしまうとは、人生は何をやってもOKなのです。素敵、憧れる。

あーわかりやすいw そのアイデアも素敵。
他に店内の写真も撮ったはずだけど、現地で間違えて消してしまったらしい。。内装のひとつひとつが手作り感にあふれていて、おうちを作るのって、何をしてもいいんだ、とまた再び勇気がわいてきて、自分もやりたくなってきました。

注文が入る度に、1枚1枚ていねいに作っておられました。生地は事前に仕込んであり、手早く生地を伸ばして具をトッピングして、ピッツァ1枚を窯で焼くのはほんの数分と、時間はかからないですが、たくさんお客さんがおられる場合は、人数分だけ順番をお待ちいただいているようでした。一気には焼きあがりません。

カプリチョーザの具の定義は特にないらしいですね。ミックスということで、作り手の自由です。ピッツァの種類は割と多かったですが、今ならブルーベリーのピッツァも食べたかったです。ただ、次の予定があり断念。代わりにブルーベリーアイスをいただきました。
初めは黙って作業のようすをカウンターで眺めてただけですが、帰り際に、こちらから話しかけさせていただき、楽しいお話がしばらくできて感無量です。
30年ほど前に土地を買って、木を切り倒すことから、すべてが始まったとのこと。マジ。。フィンランドの企業とは、希望のログハウスの打合せをFAXでやり取りされたとのこと。
インターネットが一部のひとの間で使われ始めたのが1990年代中期ですから、まだログハウス材料をフィンランドからネットで注文するという感じではありませんでした。当時は、「ヤフージャパンという検索エンジンってのがあるらしい~すごい」というレベルでした。。携帯電話は、ポケベルと固定電話の子機が少しコンパクトになったような携帯が主流でしたし、十数文字を送りつけるのがやっとの時代です。
さて、この地に来られた理由のひとつは、こういった静かな土地なら、他人の目を気にせず、評価されることもなく、自分のやりたいことを自由にできそうだったからとのこと。共感します。私もそうありたい。都市部に住んでるとどうも窮屈で仕方ない。田舎で土地探そw
最近、関西テレビから取材があったようですが、2018年のMBSが初のテレビ取材だったようです。当初は取材を断ったそうですが、制作側の熱意に押されて出演。ただ、テレビを観るといろんなひとが、どっと来て、いろんなことを(いい意味でもわるい意味でも)言われるので、受け止めるのが大変だったようです。。
DIYのことも少したずねてみました。営業中なので、あまり深い話にならない程度にはとどめましたが、何か聞きたいことがあったらまたたずねてみたいです。多分なんでも知っていらっしゃるはず。
会計後に「長い間ご苦労さまでした」とねぎらうと、何か言葉に窮していらっしゃったマスター。これは「まだ店をやめる気はないのに。。」という無言のアンサーと受け止めましたが、真相やいかに!?
個人庭

一番期待していったのは、庭なんですが、こちらは喫茶の掃き出し窓から見える風景。いい感じじゃないですか?さわやかで涼し気な。
ちなみに多可町のオープンガーデン2023に参加されているようです(9番:牧 美紀さん)

最近の世の中、なにかとすぐにBBQしようとする風潮がありますけど、わたしは静かにゆったりとお茶したい気分です。美味しいケーキと一緒に。

その先にもまだ庭が続くようなので、拝見。ログハウスが建ってるだけで、もういい感じに。室内に入ってくる夏の日差しを遮るように落葉樹を植えてみたり、レンガでベットが作ってあって、広い庭があれば、こんな風に花やハーブを植えてみたい。

と、言いたいところですが、足元を見ると、ちょっと荒廃した感じが広がっていました。さきほどマスターとお話していた時に、注釈がついていたんですけど、庭はもう手が回らなくなってしまった、とのこと。
現在の営業スタイルを終了させるというのは、恐らくこの辺の事情もあるのでしょうね。確保できた時間を、庭いじりにも使用されるおつもりかもしれません。

歩いているとハーブの香りだけは漂ってくるんですが、もうどこに何が植わっているのかは、ほとんど分からない状況。スリット鉢にハーブが植えられた跡は残っていますが、本来なら素焼き鉢にハーブを植えて、地表から鉢が出る状態で埋めておけば、地下茎が無限に広がるのは抑えられます。わざわざ外に出してあるということは、全盛期には植え場所がないぐらいに、草花があふれていたことを想起させます。

これを完全に放置されていたら雑草だらけになっていてもおかしくないので、寂しさはあるものの、どこか冬前の庭のような感じで、すっきりキープされているだけでも幸いでした。イヤな感じはしませんよね。
今後なにかお手伝いできることがあって、募集でもあれば参加したいぐらいです。草引きから喜んで参戦します。

今時期は、ほとんど手入れはされていないのでしょうけど、自然なみどりに囲まれたおうちも、とても素敵です。それに、訪問日は晴れてくれててよかったです。写真の空が青いっていいな。

次は庭に何らかの変化があった時に再訪してみたい。それまでにわたしの方も何かDIYでも土地探しでも進展していることを願います。
わたしの人生に変化をもたらしてくれた大切な場所のひとつです。
関連リンク
スオミガーデンズ
2023年9月末までは、今までどおり営業されるそうです。それ以降は、営業スタイルを変えるとのことなので、さらに営業時間を縮小されるか、不定期営業か、このまま事実上閉店か、といったところでしょうか。マスターの顔を見る限り、まだ閉店は無いかな?
喫茶のほかに、ブルーベリー農園での果物狩りや販売もあるので、やることはたくさんあって、忙しそうです。
営業時間 土日月の11~15時(2023年9月末まで)
営業場所 兵庫県多可郡多可町中区安楽田980-45
カーナビ等で細かい番地まで指定できない場合は、ブルーベリー農園が見つけられたら、その通りをさらに奥へ進むと、右手にログハウスの店舗あり。神戸からは車で2時間ほど。思ったほど遠くなかったかも。
駐車場 店舗前は9台。ブルーベリー園3台
支払い 現金ほか、paypay対応(スキャン払いのみ)
ペイペイはスキャン払いなので、携帯の電波が入らないと決済ができません。なお、楽天モバイルは電波の入りが悪いですが、解消方法はあるとのこと。
多可オープンガーデン
2023年のスオミさんの庭は、9番の牧 美紀さん。