最終更新日 2023.08.16
先日取り寄せたタネの中から、カリフラワーの一種「ロマネスコ」の早生品種「ダヴインチ」と、カーリー系ケール「カリーノケール・ヴェルデ」がたねまき適期のリミットを迎えていました。発芽前の処理をはじめていますので、ご紹介します。
今回採用した品種
ダヴィンチ(カリフラワー・ロマネスコ)
カリフラワー(アブラナ科)は、特に好きでもないので、まず食べませんが、、トキタのブリーダー(育種家)ナカジマさんがそんなにすすめるなら、ということでチャレンジします。ブロッコリーさえ作ったことないですが、作りやすさはいかに!?
たねまき適期(一般地・中間地・温暖地):~8月上旬
カリーノケール・ヴェルデ
ケール(アブラナ科)の中でも、カーリー系(縮れ葉系)はクセが比較的少ないということで、2023年春に、トキタオンラインショップで購入しておきました。
当時は、秋用の種を、わざわざ、再び取り寄せたくないと思っていたのですが。。今では何の抵抗もなく、欲しいときに欲しいだけ取り寄せてますw ホムセンの限られたメーカーや商品群の中から探すよりも、通販の方が探しやすくて、数も豊富なので。
これが大量に採れ始めたらまたスムージーを再開することになるのかも。そういえば、どうやって食べるかあんまり考えてなかったな。。
たねまき適期(一般地・中間地・温暖地):~8月上旬
たねまき前の処理(ダヴィンチ)
冷蔵庫での吸水
たねまき前に、まず吸水させます。しかも冷蔵庫(我が家の庫内は開け閉めして平均10度前後)で24時間以上寝かせておきます。
今回、ダヴィンチは、48時間、冷蔵庫に入れていました。理由は、24時間経過後、ケールのたねを処理し忘れていたのに気づいて、ケールと同時にたねまきしたく、ケールの吸水を24時間待ったため。
常温での発根促進
冷蔵庫から取り出して、常温で発根を促進します。
発芽適温が20~25度なので、うちの常温は30度前後。あつっ
なので、保冷剤をたねを入れた容器の上にのっけて、1日数回取り替える作戦でいきましたが、割とうまくいってます。保冷剤効果で、数時間は、25度以下に保たれています。
調子よすぎて、だいぶ発根完了してしまいました。。ここまで行くと、ちょっと遅すぎかも。根っこがだいぶ伸びてしまっているので、土に埋めてあげても、タネは、その向きを修正するエネルギーを使うはめになります。
8/13朝には、全粒、セルトレイで作ったベットにまく予定。たねまき培土は、ベースにピートモスがたっぷり使われているので、セルトレイに土を敷き詰めた後、底面吸水で数時間かけて、土を湿らせておきました。
ここまではラク。
最大の難関は、夏場、タネを土にまいてからの1カ月間の水管理との闘いになります。。もう旅も出張も、遠出はどこにも行けませんね。
たねまき前の処理(カリーノケール)
冷蔵庫での吸水
常温での発根促進
冷蔵庫から取り出して、常温に数日放置する期間に入りました。
ほとんど同じ環境条件でやっていても、こちらはあまり発根が進んでいません。温度が高すぎたかも。
トキタが推奨する発芽適温は、18~25度。2日目から保冷剤を少し大きくしました。今までずっと常温の中、管理してましたが、保冷バッグの中で保管した方が、もっと低温は保てるかもしれないですね。
ダヴィンチのたねまきタイミングで、ケールも、発根したものからタネまきするか、もう少し発根がそろうまで、全粒待ちか。未発根のものも全部まいてしまうか。
「30度以上で軟弱徒長する」とトキタが言っているので、低温環境で、発根を待った方がいいのは間違いないと思う。
追記8/13)たねまき
たねまき資材
今回使用した資材は下記の通り
・128穴セルトレイ
・たねまき培土(新品)
・酢酸カルシウム液肥(たまごや商店)
今回採用の、たねまき培土には、肥料が含まれていませんが、もみ殻が含まれている模様。これは徒長防止に役立つので、評価しています。あとはカルシウムが欲しいので、カルシウム液肥を1000倍希釈して、底面吸水しておきました。
培土の主原料はピートモス(60%)、パーライト、鹿沼土小粒、バーミキュライト。配合比率はとてもいいと思います。
追肥は、双葉が出揃ってから、かん水に液肥を希釈して与えます。「住友液肥2号」(10-5-8)を使用予定。
ダヴィンチ
一番よく発根しているもので、こんなに長く根が伸びていました。ここまでまっすぐ根が伸びてくれてれば、土に植えやすいです。一方、根の形がいびつに、渦巻いて伸びたようなものは、どうやって土に植えたらいいのか、判断が難しい。こうなると、根の方向を気にせずに済む、タネの状態でまくのがラクと言えそうです。
根が下向きの状態で土に埋めるので、芽の向きは千差万別。ただ、数時間も経てば、芽の向きは揃ってくるはず。
作業は、トータル1時間かかりました。先の細い竹箸をつかって、ひとつずつとりわけ、根の方向を確認。殻をかぶっている場合は、指先で軽く触って、取り除き、できるだけ細い植穴をあけて、土を被せていきます。
発根は50粒すべて確認できました。一見、ほぼ発芽が揃っているような仕上がりになりました。ここまで双葉が出るのが早いとは思ってませんでした。もう1日早く作業をした方がよかったです。
外があまりにも暑い(計測値40度)ので、少しでも涼しい室内で管理したくなりますが、そうすると、必ず徒長してしまうので、屋外で管理するしかありません。直射日光が当たらない環境に設置するか、なければ、すだれや寒冷紗を使って、日光を遮る必要があります。適度な風通しも必要です。
また、「土の表面が乾燥していても、中が湿っている状態では、水やりするにはまだ早い」と、トキタが指摘していますので、水やり管理がとても難しそうなことがうかがえます。完全に干上がらないようにだけ注意したい。
カリーノケール
カリーノケールで、一番長く発根していたもの。できるだけ細い縦穴を開けて、そこに根を挿していきます。そしてできるだけ土寄せして、根と土が密着するようにします。根の周りに竹箸を何か所か挿して、土を寄せました。
こちらも根が下向きになるように植えているので、芽の向きがバラバラです。3分の2は、発根のみで、双葉までは出ていませんでした。同じ条件下でも、ロマネスコとケールでは全然生育スピードが違います。
40粒中、24粒で発根を確認。残る16粒は、引き続き、保冷剤で気温(水温)を下げながら、発根を促すことにしました。
8/15追記)セルトレイで24H管理した結果
ダヴィンチ
白い資材は、鉱物のゼオライトです。7年ほど前に、たまごや商店で購入したもの。効果としては、根腐れの防止がよくうたわれますが、他にも以下のような効果が期待できます。
・余計な肥料を吸収して、足りないときに放出してくれる
・地温の上昇を防ぐ
肥料の調整ができる機能があるとは、とても優秀だなと思って当時購入しましたが、改めて、もっと積極的に使ってもいいのではと思いますね。普段の追肥も、NとKは水やりや雨で流亡しやすいから追肥している側面がありますが、ゼオライトを投入しておけば、より効率的に肥料を効かせることができることになります。使わない手はないですね。
そして今回、このセルトレイにゼオライトを使った最大の要因は、地温上昇を防ぐという機能。単純に白い鉱物なので、光を反射しやすいのだと思いますが、少しでも根のダメージを防いでくれるのであれば、ぜひ採用したい資材のひとつです。
それと、トキタが指摘していたのですが、たねまき培土には、養分がそれなりに含まれているものが多く、1カ月もセルトレイで水やりしていると、そのうち苔が生えてしまい、その中で病原菌を培養しかねないとのこと。そこで肥料を含まない鉱物資材を覆土材として併用するのがオススメとのことでした。ゼオライトはその候補のひとつになり得ますが、ただ、肥料成分を吸着する機能があるので、その点は△かも。
ちなみに、ゼオライトがまかれている芽と、そうでない芽があります。ゼオライトがONになってるものは、前日時点で、すでに芽が垂直に立ち上がっていたものです。芽が出ていないものには、少しでも負荷を減らそうと思い、かけるのをやめておきました。結果的に、一晩でどの芽が立ち上がったのか、分かりやすくて、自分で「いいね~」って言っちゃいました。
台風の影響もあるかもですが、水やりは朝1回あげただけで、済みました。夕方に確認してもカラッカラという感じではなかったです。できるだけ直射日光が当たらない場所に置きましたが、時間帯によっては、ガッツリ当たってたときもあり、ちょっと焦りました。狭い家なので、終日、いい感じで半日陰になる場所がなかなか無く、管理が難しいですが、それでもなんとかなりそうかなという感じ。
セルトレイを設置した場所の、日中の気温はほぼ40度でした。生育適温から完全に外れていますが、こんなので大丈夫なのかな。気温に関して、これ以上、個人ができることはありません。扇風機で風を送り続けてもいいですが、乾燥が早まって水切れしやすくなると思うので、管理できるかどうか微妙。なのでやめておきます。
カリーノケール
前日は2芽しか立ち上がっていませんでしたが、朝にはたくさん芽が顔を出していました。たねの殻がついているものは、双葉がもぎ取れないように注意しながら、指で取ってやります。
動きがなく、沈黙している箇所は、たねから根っこが少し伸びていた程度のものです。これを観察して思うことは、できれば、土にうめる前に、双葉が出てしまった方がいいのかなという気がします。平均40度の中で発芽させるのは、やはり無理があるような気がしてなりません。そもそもカリーノケールの発芽適温は18~25度で、ダヴィンチと比べても分かりますし、やや低めの気温の方が栽培に適しているとされるのが一般的なケールの特徴のようです。
関連リンク
ダヴィンチ、ケールヴェルデともに取扱いあり。ただし、8/10ごろがたねまきの最終リミットのため、23年の取り寄せ期間は実質、終了です。
アイビーでは、ロマネスコ「ダヴィンチ」の取り扱いはありません。「ロマネスコ」というタネはあるかもですが、これは中生(なかて)品種と思われ、ダヴィンチよりも栽培管理期間が少し長く、年明けの収穫となり、難易度が上がるため、初心者向けではありません。ご注意ください。
同じ楽天市場内で、この「ダヴィンチ」を取り扱うお店は限られています。
また、「カリーノケール・ヴェルデ」もアイビーでは取扱いありません。楽天市場内でも取り扱い店は、ごくごく限られています。
茨城県稲敷郡にある農業資材のお店。このお店から、ホムセンで取扱いのないような、カルシウムやマグネシウムなどの単肥を取り寄せることが多いです。栽培と資材の相談にも乗っていただけます。