最終更新日 2025.09.05
ダイソーの大規模店で、24年春、亜熱帯植物の小鉢が、販売開始。わたしは、いわゆるゴムノキと呼ばれるフィカスと、バショウ科のストレリチアを、2号鉢(1鉢110円)中心に購入。ここから大株に育てていくミッションがスタートしました。
前回紹介したページを最近熱心にご覧くださる方がいらっしゃるので、今回は、その後の成育状況を、25年夏版として、リポートします。栽培管理に使用している資材のPRもございます。よかったらチェックしてみてください。
なお、DAISOでの亜熱帯植物シリーズ販売は、24年春だけの企画だったようです。25年春は、わたしが探す限り、見当たりませんでした。
フィカスとは
フィカスと聞いて、ゴムノキを思い浮かべる方は多いかも。実は、ガジュマルやイチジクなんかもフィカスの仲間です。
クワ科フィカス属(イチジク属)に分類される植物を総称してフィカス、あるいはゴムノキと呼んでいる感じです。
枝をカットしたときに、白い樹液が出てくるものが多いはずです。天然ゴムの原料も、こういった白い樹液が使用されます。ちなみに、この樹液に触れるとかぶれることがあるので、せん定等のカットを伴う作業の場合は、手袋や汚れてもよい服を着用、床面は養生してください。
ダイソーでの24年春の商品取り扱い状況

ダイソーの中でも、大規模店にカテゴライズされた店舗で、充実した商品が陳列されていました。東武店にも行ってみましたが、2号(110円)や3号(330円)のラインナップよりも、5号(550円)の方がボリューム感はあって、部屋に飾って大きすぎないのに、しっかり存在感を放っており、とても良い買い物だったのではないでしょうか。実際、次々にみなさん鉢を手に取られていて、よく売れている印象でした。

東武店は、サンスベリアやオオタニワタリまで置いてありました。沖縄の露地でみかける植物がわさわさとディスプレイしてあるので、南国感がたっぷりです。
24年春のラインナップ

我が家では、基本2号鉢で、管理をスタートさせました。
左上から、ウンベラータ、エラスティカ・ベリーズ、エラスティカ・ブルガンディ。
左下から、ストレリチア・レギネ(バショウ科)、レイラータ、ベンガレンシス。
ウンベラータ

人気のウンベラータ。この品種は、なんといっても、ハート型の葉っぱが特徴的です。幼苗は、こんなに節間も詰まって、かなりコンパクトです。
ベリーズ

エラスティカ・ベリーズ。こちらの品種名の特定は推測で、成長中に変化がみられるかもしれませんので、最終的に品種名を訂正する可能性があります。とにかく、脱色したかのような、透明感さえ感じられる葉の色が特徴的。
ブルガンディ

いわゆる「ゴムノキ」で想起する品種。黒くて肉厚の丸いつやつやした葉っぱのアレ。こうやって見ると、若葉は割と細葉なのかもですね。成長の変化も楽しみたいと思います。
レイラータ

葉っぱが気球のような形で、樹高が出てくると、葉の表面がはっきりと波打っていきます。カシワバゴムノキとも呼ばれています。
葉脈がはっきりと浮き出た感じは、ベンガレンシスとよく似ています。
ベンガレンシス

卵型で、表面は割とフラットな葉を茂らせます。レイラータと似ています。
25年夏のラインナップ
あれから一年半が経過しましたが、どうなったでしょうか。

ウンベラータ

樹高84cm、幅48cmの株にまで成長しました。現在、午後に直射日光が当たる環境で育てていて、鉢を「回さない」ため、葉っぱが全部同じ方向を向いています。
フィカスの中でも、ウンベラータの葉は繊細な印象で、冬期の室内管理中には、ハダニが何度も発生して、かなり状態が悪いことが多かったです。室内では、とにかく葉水をできるだけ欠かさないようにしていました。ただ、屋外へ出してからは、初めの数日は気にしていましたが、その後、葉水は一切与えていません。それでも特に問題なく、この酷暑も元気に乗り越えているようです。

株を180度回転させると、葉っぱがすべて裏面を見せる状態になります。葉の裏表は、わかりにくいため、回転しても写真では伝わりにくいかもですね。鉢植え植物は、時々、鉢を回してあげると、葉っぱが全方向を向いて、見た目のバランスはよくなります。
昨年越冬するとき、室内に取り込んだ際は、樹高20cmほどしかなかったように思いましたので、加速度的に大きくなっているようです。
鉢は、不織布ポットを使用していて、水はけ通気性に優れています。劣化も今のところは無し。3か3.5号相当。このポットを使いたい理由は、もうひとつありますが、後ほど。
ベリーズ

あの見かけない感じの葉色の幼苗がこのような色に成長しました。品種の特定は、ベリーズであっていたのかなと。もし、違うようでしたらご指摘いただけるとありがたいです。手前側が、太陽光が当たる方向です。

180度回転させて、太陽光が当たる裏面が見えています。ちなみに、鉢が倒れているのではなく、わざわざ「倒した状態」で管理するのがわたしは好きです。
理由は、ヨコに寝かせた分、生育が少し緩慢になっていると思われるため。そして、寝かせることで、棚にたくさん株を並べることができ、省スペース化を図ることができます。通常通り、立てて栽培すると、棚に陳列した際、すぐに天井(天板・棚板)に到達してしまいます。これは福樹園さんの、主幹をうねらせたように仕立てられているのをヒントに編み出した方法。ただし、鉢部分より、枝部分が大きくなってくると、自立できなくなってしまうため、幹を吊り上げるなどの工夫が必要ではあります。
なお、サイズは、あえて、幅60cm、高さ26cmと表記させていただきます。
ブルガンディ

太陽が当たる日射側。

日射の裏側。
幅51cm、高さ29cm

不織布ポットを採用していることについて、株を寝かせて管理する際、役に立つポイントのひとつに、口を閉じることができる、というのがあります。これだと、用土の雪崩が起きにくい。水は、点滴かん水のロートを、用土の上部に挿しておけばOK。鉢皿も併用して、水がある程度、貯まった状態にしてあります。いわゆる底水状態です。2日に1回ペースなので、次の水やりまでに、皿の水は切れています。用土は常にしっとりして、乾ききっている感じはしませんが、根腐れは起きていないようです。ブルガンディ以外の株も同様です。
不織布を突き破って、根っこが飛び出ているのと、気根も出ています。水が常にあってもこのように気根は出ています。
レイラータ
冬越し中に消滅しました。全く大きくならないまま、葉っぱが一枚二枚と落葉していったように思います。
原因はいくつか考えられますが、最大の要因は、植え替えしなかったことかと。24年夏の間は、DAISOで買ってきた2号鉢のまま、管理することにこだわっていた(=コンパクトかつ素早く大きく育てようとした)のですが、圧倒的に土の量が少なく、根が成長できないため、地上部も育ちません。また、よほど注意しておかないと、夏場は一瞬で水切れが発生します。水切れは枯れに直結します。実際、何度も水切れさせて、他の鉢も同様に危険な状態に陥らせました。買ってきた状態のまま、特に多肉でもない限り、2号鉢で管理するのは、あまりにリスキーです。
ちなみに1号=鉢の直径3cmを指しており、2号で6cmです。最初の植え替えは3~4号が妥当かなと。どんな樹種でも幼苗はかなり敏感で、ちょっとしたことが失敗につながりやすいのは間違いない印象です。ただ、ある程度、こんもり大きく育ってくれたら、後は、結構大きめの鉢へ上げても割と元気に育つようです。
ベンガレンシス

ベンガレンシスは、どちらかというと、レイラータに近く、購入時からほとんど成長が止まった状態でした。冬期室内管理の時点で、つまようじのような主幹の先端に葉っぱ一枚がついた状態になっていました。その希望の一枚も徐々に枯れこんでしまい、ほぼ絶望的な見た目でした。ただ、「葉っぱ一枚あれば、再生できる」という趣旨の、どなたか先人の言葉を信じて、春まで私が耐えました。落葉樹ではないはずなので、全く希望が持てずにいましたが、気温の上昇とともに、先端から黄緑色の新芽がふきはじめたのを見つけたときは、感動しました。
そこから、ここまで大きくなったのだから、素晴らしい。来年は幹がぐんと倍以上に伸びるはずです。これから気温が落ち着いてくるタイミングで、しっかり栄養補給させて成長に追い込みをかけておきたい。
樹高-28cm(鉢位置より枝垂れるように成育しているためマイナス) 幅38cm
アルテシマ・バリエガタ(新規追加)

ホムセンで見つけてきたアルテシマ・バリエガタ。人気の樹種で、特に幼苗を見かけることはありませんが、ついに見つけました。しかも、水耕栽培の商品だったので、はじめて水耕に挑戦です。採用した鉢は、花友で見つけたKAFUの商品。樹木医 後藤瑞穂さんの立ち上げたブランドです。

日射の裏側。屋外で管理しています。
元々室内管理を想定されている商品のため、基本、半日陰で設置。
樹高21cm 幅16cm

下の受け皿部分に水を水を貯めて、水を吸い上げさせる底面吸水させていましたが、途中、数回水切れが起こってしまい、何度も葉っぱにダメージを与えてしまったたので、葉っぱが3枚しか残っていません。また、水耕栽培にすると、根っこが伸びようとしないので、成長がかなり緩慢になることが分かりました。KAFU鉢の中に、元の2号鉢を埋め込んでいるので、根域が狭いことも影響しているのかなという感じ。
24年バショウ科のようす
さきほどまでは、フィカスの紹介でした。こちらはバショウ科の紹介です。バショウ科はバナナの仲間です。幹や枝がのびて葉っぱが出るのではなく、そこら辺に生えている草と同じで、地面から葉っぱが伸びます。茎に見える部分は、葉が重なり合った「偽茎」と呼ばれております。
ストレリチア・レギネ

ストレチア、ゴクラクチョウカとも呼ばれます。株が成熟してくると、開花し、その花の形が南国の鳥の頭のようにみえる品種です。
過去に室内管理して、見事に枯らせたので、避け続けてきましたが、今なら管理できる自信あり、購入を決意しました。
25年バショウ科のようす

草丈117cm、幅56cmまで成長しました。まだまだ大きくなるはずです。沖縄の福樹園でみた株はわたしの背丈を超えていました。。
不織布ポットを突き破って、ソーセージのような太い根っこが鉢受皿の中でぐるぐると回っています。根っこがあるおかげで、根鉢がまっすぐ立ちにくい状況。鉢カバーをつけて安定させようかなという状況です。

バショウ科は、横倒しにして栽培しても、樹木のように幹が弧を描いて成長することはありませんでした。そもそもバショウ科に幹は存在しません。曲がるのは、葉と根の接続部分が「くの字」に曲がるだけでしたので、通常通り、垂直に生育させます。
今後の管理
本州で言う「観葉植物」とは、主に室内で育てる南国の植物を指しています。しかし、その定義自体に大きな落とし穴があると考えています。
屋外で育てる
植物は基本、屋外環境で育つものです。特に観葉植物(≒南国植物)は、日の光をたっぷり浴び、気温が高くなってはじめて、いきいきと育ちます。最低気温は10~15℃以上を指定されている植物もあるほどです(ただし株の成熟に従って環境適応する品種などはあり)よって、基本、屋外で管理してあげたいですね。
どうしても室内で育てたい場合、できれば複数鉢をローテーションで室内に取り込みします。
屋外管理をはじめるタイミングとしては、気温が10度を下回らなくなった春ごろからをおすすめします。
水管理
基本的に水を切らさないことが、成功への、すべてのカギです。与えるときはたっぷりと、そして根を成長させるために乾かすというか、盛夏は勝手にどんどん乾くので、乾ききる前に早めに与える。これに限ります。
自動かん水は、最も手軽で確実に水管理することができます。じょうろでの水やりとは全く違う次元で、植物を成育させることができます。これで家を留守にしても安心。
わたしの過去の失敗もそうでしたが、南国植物は、水が不足していることがなかなか分かりづらいものが多いかと思います。葉が肉厚であったり、そもそも成長の変化があまり感じにくいのがその理由。
手動で水やりをされている方で、水の乾き具合が、土の状態や鉢の重さで判断つかないという方は、「サスティ」という土の水分量を色の変化でお知らせしてくれる便利な道具も販売されています。
植え替え
買ってきたときの鉢のままで管理するのはおすすめしません。2号なら3号へ、3号なら4号へと、一回り大きな鉢へ植え替えをオススメします。
大きな鉢に植え替えるほど、地上部も巨大化していきますので、成長のコントロールは、鉢サイズで決定させます。3~4号鉢で、上記の写真ぐらい、あるいはそれ以上に成長しますので参考に。
肥料
植え替える際に、元肥として、マグァンプKの1~2年肥効(わたしはブルーパッケージの2年をおすすめ)を少量混ぜ込みます。少なくとも2年は植え替えないつもりです。
植え替えから1カ月経ったら、追肥として1カ月以上肥効のIB化成肥料を数粒置き肥します。あるいは、液肥を与えます。
そこまで巨大化をのぞんでいない方が多いと思いますので、肥料の与えすぎには注意してください。
固形肥の施肥は、気温が10度を下回る前に、控えましょう。冬季は休眠期にあたるため。鉢を室内移動させ、気温が安定して高く保たれているようなら、夏程ではないものの活動はゆっくり続くため、定期的に施肥してもいいでしょう。
せん定
背丈が低い株のせん定は不要です。
主幹がある程度の長さを確保できたら、せん定はさみで、幹の先端株など、摘心(あるいは、樹高3分の1残しぐらいでカット)します。カットした下の節から脇芽が伸びて、Yの字のような好みの樹形に変えていくことができます。ただし、カットは、夏前あたりがおすすめです。秋以降は活動が緩慢になるため、枝葉が出にくいリスクがあります。
沖縄の福樹園のように、幹を曲げる仕立てにして、動きを出しながら、背丈を抑えるアレンジ方法もあります。