最終更新日 2023.06.11
とうもろこしキャンベラ86のヤングコーンを初収穫。そしてアワノメイガ幼虫も確認しました。
キャンベラ86のヤングコーン
まずは雄穂(ゆうすい)と雌穂(しすい)のようす
今回ご紹介するのは、20本ぐらいあるトウモロコシのうち、最も生育が早いもののひとつです。
株が頑丈で立派だと、雄穂もびっしり分厚く蕾がついています。この分厚さには、自分でもちょっとびっくり。ちなみに、タテに2本立っている穂のうち、左と右で様子が違いますが、右側は花が終わった後だと思います。花が咲いたのは今日の午前中だったんじゃないかと。この咲き終わった「花ガラ」を夕方仕事終わりに畑へやってきて、雄穂を切り取って、雌穂に一生懸命、ちょんちょんと、人工授粉しても意味ありません。
過去のようすから、雄花が咲いている時間はとても短かったように思います。イネ科なので、お米の花と似た花を咲かせますよ。近いうちに、午前中に花が咲いていないか、ようすを見に来たいと思います。
こちらは雌穂。昨日確認しても、ひげは出ていなかったはずなので、ひと晩で、ボンとこんなに飛び出してきたんでしょうか?この展開の早さにもびっくり。
しかも、ふたつ出ていたので、未熟そうな下の穂は、摘果。ヤングコーンとしていただきます。
過去のようすから、このひげは、数日間、枯れずに状態がキープされているように見えることから、雌の受け入れ態勢は長く保たれているように思います。この間に、雄花がしっかり咲いてくれるかどうか、そして、花粉が雨風にさらされないかがポイントになるのかなと思います。
雄穂が脇芽でも確認できました。あの低い位置にもつくんだ。。初めて知りました。そして、その隣に雌穂が出ています。
となると、アワノメイガが引き寄せられるのは、頂上だけでなく、雌穂にも直接やってきてしまいます。あまりいいことではないですね。下の雄穂は摘んでもいいかもしれない。だけど、畑が雨でゆるいため、今は入ることができません。もどかしいです。
ヤングコーン収穫
1本だけ収穫しました。他にもヤングコーンは、あったかもしれませんが、あぜ道から手の届くものはこれだけ。
連日の雨で、畑が水に浸かったままで、無理に入ってしまうと、うね間が沼化してしまい、余計に水はけが悪くなってしまうので、乾燥するまで畑に入ることができません。
手入れができないことで、収穫結果に響くかもしれませんが、畑を悪い状態にする方が後々苦しむことになるので、いくら入りたくても、畑が水に浸かっているときは、絶対に入ってはいけません。
外皮をむいてみました。とっても長いひげが収納されています。この一本一本がとうもろこしの粒につながっていて、先端で授粉することで、とうもろこしが肥大化していきます。
このひげ、甘いから食べてもいいと指南している人がいます。わたしもそれを聞いて、かつて食べてみたことがありました。するとカビくさい。しかも後味がずっとカビ。。どうやら、カビ菌が付着しやすいらしく、ひげ=カビをすすんで食べているのと同じことになります。体に毒なので、ひげは絶対に食べないでください。
ちなみに、ヤングコーンをもいだ時の、折れた茎の断面をぺろっと味見してみました。ほんのり甘いです。虫も大好きなのはよく分かります。
フライパンでシンプルに焼いていただきました。遠くに「〇んがりコーン」を感じるw 普段、粒のコーンを食べてもこんな味はしないので、あのお菓子は廃棄するヤングコーンを活用しているのかも。今もまだ売ってるのかな?
アワノメイガ(※写真あり)
いました~奴が。。アワノメイガの幼虫。こんなに早く雌穂に到達してしまっていては、まともな収穫は期待できないような気がしてきました。
成功する気しかしなかったのに。。( ゚Д゚;)
私の認識では、アワノメイガが、雄穂の花粉の香りに誘われて、卵を産み付け、そこから羽化した幼虫が、茎と葉の間に降りていきます。茎に侵入してから、だんだんと雌穂まで到達。やがてトウモロコシをエサ場にして、食い荒らすという流れ。
なのに、羽化したての幼虫がすでに雌穂でスタンバってること自体、結構ショックなのです。しかも2匹は確認しました。。
ちなみに私はすでに農薬を散布していますが、アワノメイガにある程度食害されるのは仕方ありません。この後、茎の中に侵入していけば、薬剤が先に浸透しているはずなので、茎の中で成仏?するという流れになります。なので、薬効があるかどうかは、これから判明します。(雄花が完全に咲き終わった後、穴が開いた付近の茎をカットしてみて、幼虫が消滅していれば駆除成功)
実はさきほどの雄穂の写真に、アワノメイガの幼虫の食害跡が写ってます。わたしも写真を撮りながら、「ついに来よったな。。」と思ってました。まだ、雄穂でのんびりお食事中かな、という認識はありました。
他の株も見てみると、雄穂が折れていました。これも食害跡。確実に奴らは、やってきてます。
他にも、茎の途中で、おがくずのようなものがついていれば、間違いなく、そこから茎の中に侵入しています。これらが確認できるのは、羽化してから数日後、雄花から雌花に向かって降りていく過程で、発生します。雨がおさまって畑に入れそうな来週末には、茎に開けられた穴が確認できるはず。
アワノメイガ対策
雄穂を切り取る△
アワノメイガは花粉の香りに誘われて、トウモロコシに飛んできます。したがって、「雄穂は早めに切り取りましょう」というもの。ただし、雄花から花粉が出て、受粉するので、花が終わった状態なのかどうかを理解してないと、切り取っていいのかどうか判断できません。
ただ、花粉が実際に出るまで、メイガはとんでこないのか、あるいは雄穂のつぼみの段階から香りを探知されてしまっているのか、この辺に言及しているような文献は果たしてあるのでしょうか。人間の視覚よりも、先に感づかれているなら、雄花を切る作戦はそもそも成り立ちません。
これ以上、被害を増やさないという意味では、いつまでも雄穂をさらしっぱなしにしておかない方がリスク低減にはなるのかもしれません。ただ、花が終わった雄花を放っておいても、アワノメイガは見向きもしないんじゃとも思います。
防虫ネットをかける〇
少量栽培されているなら、ぜひ物理的防除をされることをおすすめします。株全体を覆うことができなくても、雄穂の周囲をヨコからカバーしておきましょう。雄穂に到達できなければ、産卵ができません。
栽培数が多い場合は、防虫ネットを用意するのが大変です。目隠しプランツ、トラッププランツとして、2m級のソルゴー(イネ科)をとうもろこしの周囲を囲むように、たねまきしておくのはありかなと思います。わたしは緑肥用ソルゴーを何度かたねまきしていますが、うね間の土が堅くすぎるらしく、なかなか発芽させられていません。8月までたねまきできるようなので、とうもろこし以外にも使えるように、あきらめずにまいていきます。
雄穂が目視できる前に1回目の農薬をかけておく〇
「デナポン粒剤5」というアワノメイガ専用の薬剤が販売されています。2回散布できますが、1回目は雄穂が確認した時点で、茎と葉の間にたまるように粒剤をふりかけておきます。雄穂は、ヨコから見たときよりも、株を真上から見れば、穂が確認できますので、その時点で先行して薬剤を振っておきましょう。
ただし、薬効期限がありますので、期限切れしていないか確認しましょう。うちは、期限切れてますがダメ元で散布。。
ただ、このまま黙ってやられるのを眺めているわけにもいかない。ということで、もう一種類、薬剤で追撃です。住友化学園芸「STゼンターリ顆粒水和剤」。来週末あたりに、散布してみます。オーガニック栽培でも使える薬剤なので、こちらの方がオススメできるかも。アワノメイガに試したことはありませんが。夏大根のキスジノミハムシの幼虫にも効くんじゃ?と思っているので、そちらも試してみます。
おまけ
カナブンかコガネムシか(※写真あり)
園芸愛好家を困らせる害虫のひとつにコガネムシの名前をよく聞くと思います。とうもろこしにも、それっぽいのがやってきてました。お食事中なので、よく見えませんが、背中にタテスジが入っているように見えるのでコガネムシかも。
コガネムシと似た甲虫にカナブンがあげられます。コガネムシ(の幼虫)は根を食い荒らすので害虫ですが、カナブンならカブトムシ同様、幼虫が腐葉土を分解してくれるので、放っておいていい益虫です。
どうやらトウモロコシの花粉が呼び水になってしまっているようで、他にも大根の防虫ネットや、アブラナ科の防虫ネットの中にまで侵入していました。大発生と言ってよさそうです。。
一匹捕まえてみましたが、頭からお尻まで、ずんぐりしているので、コガネムシでした。カナブンは顔がシュッと突き出しているので、はっきり違うと分かります。まぁまぁ大きいので、処分するにも困ってしまいますが、踏んで逝っていただきました。