いちじくの枝が茂ってきたので、不要な枝を整理して、光合成の効率を高めます。
果樹の整枝
果樹の最終目的は、その果実を収穫することです。そのためには、健全な枝葉を育てる必要があります。管理方法としては
・一枚の葉や実に太陽光がしっかり当たるように、不要な枝葉を落とす
・混みあった枝葉をかくことで、病害虫を予防する意味もある
・不要な枝葉を落とすことで、残された枝葉、あるいは果実へ水分や養分を集中させる
いちじくの整枝
いちじくは、落葉樹のため、休眠中は、葉はついておらず、枝だけの状態です。この休眠中に、発芽の刺激を与える意味で、枝を長めに切り落とします。いちじくの春芽が動き出すのは、およそ5月に入った頃と、他の樹木に比べて、スロースタートです。そこから1カ月で、枝葉をしっかり伸ばして、繁茂した状態になります。
今回は、その混みあった枝葉を落とす作業を行いました。我が家では3種のいちじくを栽培中。
ビオレソリエス(楽天グリGO)
22年冬に仕入れた苗。樹勢が強すぎて、実をつけるのが難しいと言われる品種。どんなに大きくなっても絶対鉢サイズは死守しないといけません。一刻も早く栄養成長(枝葉を伸ばす成長)をあきらめさせるためです。
いちじくでよく使われる一文字仕立て(いちもんじじたて、T字型に仕立てる方法)ですが、この品種には向いていないとも。横枝を伸ばすことで、頂芽優性を活かして、たくさん収穫させる方法ですが、効果があまり出ないらしいため、この樹に関しては、今のところ、放任栽培にしています。好きな場所に1個でも実をつけてくれたらいいなと。
ちなみに今春せん定したときの様子はこんな感じでした。4月末に芽が動きはじめて、およそ1カ月でここまで伸びていったので、すごい勢いです。
いちじくは、今年伸びた枝に実をつけやすいようなので、枝を切ることで、新芽新梢を促すことが必須になっています。樹木は切断された後、頂点に近い、残された節から芽を出す習性があるのです。
切らなくても新梢は一応出てくるのですが、勢いがまったく違います。弱い枝が出ても、そこから出てくる葉も実も弱いものになってしまいます。
写真では、切り口が2か所ありますが、これらが今春切り落とした箇所です。結果的に4本の太い枝(1・2・4・5)と、1本の細い枝(3)が出ました。
今回は、細い枝(3)のみ取り去りました。若くて、この太さの枝なら、指で簡単にもぎとることができます。ほとんど変わってないと言えば、変わってません。(3)は他と比べて、明らかに勢いが弱いのと、(2)の枝に近すぎるので、時間が経つにつれて、邪魔な枝になってしまうようなら、今のうちに取っておきます。
他の枝は、伸びている向きがそれぞれ違っているので、お互いに干渉する可能性が低いと思い、そのまま残しました。今後の様子をみて、また不要な枝が発生したら、どのように枝が伸びるかを想像して、必要な枝を残していきます。
さて、結実予想ですが、通常なら、いちじくは、葉っぱ1枚に1個が原則ですが、この品種は1枝に1個でも成ってくれたら、御の字です。今年は初収穫に期待しています。
ちなみに、アオバハゴロモの幼虫がずっと葉裏についたまま、じっとしています。お気づきになりましたか?(白い綿毛の害虫)わたしは写真を見て気づきましたw
ゼブラスイート(ホムセン)
22年春に仕入れた苗。ワゴンセールでたたき売りされていました。
追肥も植え替えもせん定もしないで放置していると、こういう樹形になってしまいます。という、ある意味、よい例だと思います。せん定してもらえないので、枝の頂点から枝が1本ずつ、申し訳ない程度に少し伸びるだけ、という成長が何年か続いていたようです。
必ずしもこういう樹形になるわけではないと思いますが。ちょっと手をかければ、6/5の写真のように、息を吹き返しますよ。
今春せん定した時点で、ここまで切り詰めておきました。
いったい何本枝が出ていたのかは、はっきり分かりませんが、地面近くまでしっかり切り戻すことで、たくさんの枝が出てくれました。写真で確認する限り、7本の新梢が伸びました。ただし、ごちゃごちゃしすぎて、葉っぱがぶつかりあい、風通しが悪いです。
最終的に(1)(4)(7)を残しました。
ゼブラスイートは、他の品種と同じように、一文字仕立てにすればいいのではと思います。3本残しているので、右の2本は、ぶつからないように右側へ枝を寝かせるように、枝を下方向へ縛ることにします。このまま秋まで放置していると、枝の先端に実がつきやすくなるかと思います。そもそも枝が細すぎるので、まだ実がつかないかもしれませんが。
今はまだ枝が若くて細いので、無理に寝かせると、根元からポキンと折れるかも。様子をみながら一文字へ誘引していきます。
鉢栽培の場合は、根量が制限されているため、3本以上残すよりも、潔く2本に絞って、エネルギーをそこへ集中させた方が、いい結果になるかもしれません。
ロードス(楽天グリGO)
23年春に仕入れた苗。一番長く伸びている枝は、主枝の右から出ているのに、ひん曲がって、左へ湾曲しています。一文字仕立てにできるかな??
23年4月には、棒切れが地面に刺さったような苗姿でした。
その後、4本の新梢が出ました。
(1)(2)の2本を残しました。弱い枝を取って、比較的太めの枝2本で一文字仕立てにしていきます。
今後の管理
できるだけ日照を確保
うちはそもそも、午前中しか日が当たらない場所で、ほとんどの果樹を育てているので、収穫自体が難しいかもしれません。
うちのバラの開花のようすを見ていても、春は近所の家より数週間は開花が遅いですし、四季咲きバラは秋にまったく咲きませんでした。日照が足りていない証拠だと思います。
究極、終日、日の当たる、植物に幸せな場所へ、引っ越しも考えていますw
水と肥料を切らさない
水切れするのがとても早いです。鉢を小さくしていて、水はけもいい土にしているので、自ら世話が大変な環境にしているわけですが、生育のためなので、仕方ありません。これから秋になるまで、毎日、水やりです。できれば自動散水機で管理したいと思っています。
いちじくは、肥料食いとされています。有機で3カ月肥効のフィッシュサプリ(たまごや商店)を追肥として与えはじめたので、この点は、管理が少しラクになるかと思います。追肥の分量が適切かどうかは、樹木のようすを見て、修正していきます。
一文字仕立てへ誘引
ゼブラスイートとロードスは、枝を地面と平行になるように誘引していきます。ビオレソリエスはこのまま放任。